TRCメンバーのレポート⑦ 甲州アルプスオートルートチャレンジ50K、OMM JAPAN 2021 MOTOSUKO、IZU TRAIL Journey 70K《忍さん》

① 大会名

a)2021年11月7日 甲州アルプスオートルートチャレンジ リリールート50K

b)2021年11月13日~14日 OMM JAPAN 2021 MOTOSUKO

c)2021年12月12日 IZU TRAIL Journey 70K

②なぜそのレースに出ようと思ったのか

去年の私より少しは成長していて欲しいので、確かめるためにちょっと距離を伸ばしたところに挑戦してみた。

コロナ禍でレースの中止が相次ぐ中で手当たり次第にエントリーしたらこの時期に3レースが立て続けに開催されてしまった。

数撃ったら全弾命中。

③ 目標タイム

a)甲州アルプス:12時間くらいでの完走

b)OMM:順位の目標立てず

c)ITJ:13時間以内完走

④ レースまでの練習内容

本当はもっと計画的に考えるべきなのだろうが、計画を立てることが苦手なため行き当たりばったり。

甲州アルプスのコースに一部試走に行ったくらいで、あとは特に日頃と変わらずで山も含めて月間走行150kmぐらい。

週末に山を歩く距離を少し伸ばして安心感を得るようにしていた。

連戦になったので、コーチからは疲労抜きと休養についてアドバイスをもらう。休むのは得意。

走る頻度を落とさないようにとの指導については、守れていたかどうか。

⑤ TRCに入って今までと練習で変わった点

練習で走る前にちゃんと準備運動をするようになった。そのおかげか今年一年は本当に体のどこも痛めること無く怪我無くレースに挑むことができた。

大事なんですね…。

あとSNSでTRCメンバーが日々走っている様子が確認できたので自分もやらねばと思うようになった。

⑥ 当日のレース展開

a)甲州アルプス

前日に山梨の地酒を夫婦で四合飲む。スーパーで買った馬のモツ煮などをつまみに。

揚げ物の弁当を買おうとしたがたしなめられたので、ちらし寿司のようなものにする。

当日は激寒予報が出ていたはずが蓋を開けたらいい天気。

スタート後5kmほどロードを走る。その区間は妻とお友達と一緒に雑談しながらゆったり走ったので緊張がほぐれてトレイルへのいい準備運動となった。

トレイルに入るといきなり急登が出てきてしばらくシングルトラックが続く。登りきっついと感じながら、もちろん歩く。みんなでぞろぞろ。

一昨年に同大会のマロニエルート(一番短いカテゴリ)に出場した際、源次郎岳という山の手前で脚を攣った。今回も同じ場所を通るが、イメージに引きずられずに無事乗り越えたい。

上り基調ながらアップダウンがあり、下り坂があるとみんな走り出すので正直ウッとなる。走りたくないけど空気を読んでやむを得ず走る。周りとなるべくペース合わせた方があまり考えなくて楽だと思う。

個人的な第一の難所の源次郎岳を脚攣らずに登頂したのでちょっと気持ちが落ち着いた。そこから先のコースもおおよそ事前に試走をしていたのでこのきつい登りはあとちょっとで終わる、この似たような景色はしばらく続くな、あそこは友達が何もないのに転んだ場所だなとか思い出しながらフラットな気持ちで淡々と足を進めることができた。

そんなこんなで山をさらに二つ越え、エイドでコーラを飲みコーラを飲みコーラを飲みシャインマスカットを食べて進む。

コースの後半では、ダラダラ長いつづら折れの坂を下りきると嫌な感じの登り返し(第二の難所)が長ーーーーく続いて、すでにだいぶお疲れのところへメンタルをも削りに来る。ヘッドライトが必要になる時間帯にさしかかり寒くもなって来た。

この辺になると特に頭で何も考えることなく、昔聴いた曲の同じフレーズばかりを頭の中で流しながら足だけ前に出す感じになる。今回はJitterin' Jinnだった。サビ以外の部分をリフレイン。

長くて暗い後半の登り返しが終わると一気に市街地が近く感じられ元気も出てくる。朝来たコースを戻るため残り距離も分かりやすく、疲れているけど走りながら回復していくよう。

最後にまたロードを4kmほど走ることになるのだが、この区間は一昨年のレースでは疲れ切って走るのを諦めて歩いた区間だ。今回は嫌にならずにちゃんと走りきれたので成長を感じた。途中なんとなく同じペースで並走した男性と最後は雑談しながらのゴール。

ゴール後に出されたカップ麺の美味しかったこと。おしまい。

b)OMM

前日に山梨の地酒を少し飲む。ステーキには合わない。ごはんお替り。

宿泊したペンションのご夫婦にOMMの概要を説明。

当日明かされたスタート地点が運よくペンションの間近だった。

すっごく寒いと思いきや、まあまあポカポカ。お天気に恵まれている。

スタート1分前に地図が渡されて、バディと一緒に本日のコースを検討する。「バディ」っていうのはそもそも男性同士の友人を指すようなんだけれども、それはそれとして今回のバディは妻。

設定されたコントロールというチェックポイントを自由なコース取りで巡りつつ点数を獲得して時間内に指定されたゴール地点まで戻り、総合計点数を競うゲーム。各コントロールには難易度によって異なる点数設定がしてあるので、頑張って高得点を狙うか現実的なルートで点数を稼ぐかなどはペアごとに戦略を立てることになる。使用するのは紙の地図とコンパスで、地形を読みながらコントロールを探し当てる。また、制限時間内にゴールできないとせっかくの点数がどんどん削られていくペナルティがあるので、無理して遠くに行けばいいもんでもない。

1日目は山がちな地帯にコントロールが散らばっている地図を渡されてスタート。ガッツリ山を攻めるか、本栖湖を一周するようなコース取りにするか、におよそ大別されたようである。この辺は実際の地図を見ないと説明が難しいっす。

山、どうかな?と思いつつちょっと怯んでしまい安全方面の計画で時間の読みやすい本栖湖一周コースで行くことにする。

各チーム自由にコントロールを巡るとは言ってもみんなだいたい似たルートになり、そこまで大きな差が出ることはない。そのため、コントロールが近づくとなんとなく人だかりができていることも多く、場合によってはあまり地図見ないでたどり着けることもある。まあそれは仕方ないのだろう。

この日は軽く山を走りつつ、ちょっとだけ道なき道もかき分けつつ、想定したコントロールをすべて獲得してゴール地点まで戻ってくることができた。本栖湖一周で走った距離は13kmくらい。

想定外だったのは安全策を取りすぎて時間がだいぶ余ってしまったこと。もうちょっと攻められたな…。しかしコースの設定上もう戻ってポイント稼ぐことは無理だったので、諦めてテント場でゆっくりすることにした。配分ムズカシイネ。

全チームの中でかなり早くゴールまで来てしまったので、幕営地の場所選び放題。トイレに近くて翌朝陽が当たりそうで風が通らなさそうなところ、という一等地にゆったりとテント設営。夜はトリッパーズ関係のみんなと会えたのでルートの答え合わせなどした後酒飲んで早く寝た。焼酎900mlお湯割りで。

2日目スタート、の前に、このレースはスタート地点とゴール地点が当日にならないと発表されず、どこが幕営地かもわからない。宿泊時はテント場から出ることも禁止されていて途中でなんか買ったりはできない。コース上にエイドがあるわけでもないため、宿泊時のテントや食糧も含めて必要なものは全部最初から最後まで背負って移動することが課せられる。

私たちは30ℓ程度のザックを背負っていたが周りも似たようなもの。結構重量あるのでそんなに爆走している人は見ない。特に1日目は宿泊時に飲む酒の関係でチャプチャプさせていた人も多かったのでは。

さて、2日目、寝起きで鏡のないところでコンタクトレンズをはめようとして失敗。今日はメガネで過ごそう。

スタート1分前に渡された地図を見ると、本日のメイン区域は樹海。青木ヶ原の樹海の中で彷徨うことを命じられた。せっかくの樹海なのでやったーと思うもやはり少し怖いよね。

前日の反省を生かしてなるべくチャレンジしてコントロールを攻めようということに。樹海はイメージよりもずいぶん開けた土地だったが似たような地形と風景が連続するので確かに道を外れると迷うのだろう。ランドマークがないので、一度方向を見失うと危ないのだと思う。ちゃんと方位磁針は効いた。

狙ったコントロールはそれなりに順調に回れのではないか。あまりにも見つからない場合は諦めるといった判断も挟みつつちょっと無理して走ってみたりなんかして。地図に関しては自分でもしっかり確認していたつもりだが妻の方が状況把握が正確で速い。おそらく私一人で放り出されていたら普通に迷う。

地図上で見ると非常に楽に見つかりそうなコントロールがどうしてもゲットできずに少し悔しい思いをしながらゴールへ。

前日よりは時間をしっかり使えたが、トレイルを走りまくれる走力とスタミナがあればあと2つくらいは落とせたのかも。などとifを言い出すと本当にきりがないけど興奮冷めやらぬ感じで言いたくなる。数日後に発表された正式なリザルトで他の全チームの得点とコントロールの獲得順が確認できてそれを見ながらまたこういう方法もあったかと再びうだうだするのも含めて楽しいイベントだった。

ゴール後に出された豚汁の美味しかったこと。おしまい。

c)ITJ

前日に静岡の地酒を二合くらいとビールを飲む。

レース前は炭水化物多めに、胃のためには消化の悪いものを避けるべき、ということは十分頭で理解しているものの体は正直なので伊豆の民宿の豪華な食事を堪能する。

刺盛とか煮魚とかもうすごいの。炭水化物少なめ。

朝4時頃から準備して、まだ暗いうちにスタート地点の港へ集合、例年はとんでもなく寒いと聞いていたものの今年は暖かで震えて待機することもなかった。

トイレの行列は長いがちゃんと済ます。

お友達とスタート地点で合流、レース後の打ち上げがあるから(幹事:私)なんとしてでも完走しようと心に誓う。

午前6時、毎年恒例であるらしい攻殻機動隊(アニメ)の曲が流れる中トップ選手たちがスタート、するととんでもない速さでヘッドライトの灯が流れていく。別のイベントを眺めるような気持ちで見送る。私の100mダッシュよりもスピード出ていると思う。

程なくして私たちもスタート、最初ってペースが全然分からない。ちょっと興奮しているので少し自分にしては速めなのかしら。沿道からの声援に手を振り走る。

スタートから15kmくらいまでは妻と一緒に走るが長い登りの林道でさよならをする。この後一切追いつけず。まだ序盤なので無理せずなのだが、いつでもどこでも無理をしてこなかったので今回もいつもとさして変わらぬペース。

事前に決めていた、関門時間より1時間早いペースを順調に守りながらチェックポイントを通過して、26km地点で最初のこがね橋エイド。水に入れるとシュワシュワするタブレットと餅をもらう。タブレットは塩分も補給できるもののようで助かる。今は美味しいけれど日常で飲んだら顔をしかめるような味だと思った。餅は美味しい。5分ほどで出発。

もう30%以上は走っているんだし案外と問題ない?と錯覚。ここから14km先のエイドまでもそんなに大したことのない距離に思えた。

ぎゅっと登ってからアップダウンを繰り返し、レースの最高地点の猫越(ネッコ)岳を通過して第2エイド仁科峠へ。この区間は道が狭く追い越しも追い越されもほとんど発生せず、グループ走のような感じになった。流れに乗っていつもより速く良き調子で距離を稼いだ。背の大きな人の後ろについていたので風もよけられて快適快適。

トレイルが終わって車道が見えたのでよっしゃエイドだ!と思ってから実際のエイドまでが長くて心が死ぬ。大したことのないはずの距離が重く感じられてきた。

40.2km地点の仁科峠では名物のうどんを2杯もらって、粉末のレモンティーをもらって体力回復。日頃飲まない甘い水が今回はとても役に立つ。味があるって贅沢だ。10分くらいで出発。

次のエイドまでは11km、これまた案外と楽勝なのでは?と錯覚。確実に疲れているため案の定これは錯覚で、全然楽勝ではなかった。アップもダウンも辛かった。この区間で友人が応援に来てくれていてびっくり。柄にもなく笑顔の写真を撮影されてしまった。大変うれしかった。

稜線に出ることもありだいぶ風が強まってきて来たなというところで51.2km地点の土肥駐車場エイド到着、温かい猪の味噌汁を飲む。しょっぱいっておいしい。装備を整えてヘッドライトも装着して15分ほどで出発。もう暗くなってきた。

ここから先はクイッと登ることもあれど下り基調でゴールまで突っ走るべき区間。そのクイッが堪えるわけだがゴールまであと18km、打ち上げの酒が見えてきているので気持ちは少し元気にならざるを得ない。周囲の選手にもきっと酒が見えているのだろう、心なしかペースが上がっている。レース最後の関門である達磨山高原レストハウスを過ぎてからの下りではぎゅんぎゅんに追い越されてしまった。みんなの酒への思いが強い。

悪路の林道をぶつくさ言いながら下りきると、ラスト4kmほどのロード区間に突入した。ずっと少しの無理をしながらここまで走ってきたが最後だからもうちょっとちゃんと無理をしようと決め、ロードでスパートをかけた。速度は6分/kmペース…それでも私なりのスパート。完走は確実なので歩きたくなるのを我慢して最後はちゃんと走ってゴールテープを切れた。

69.1km完走。長かった!これでミドルだというのだからトレランの人たちの距離間隔はどうなっているんだ一体。けしからん。

疲労感と爽快感と開放感と。ごちゃまぜの感情を抱いて、妻と一緒に出場した友人と私の3人でさっとゴール会場を後にした。いざ、みんなと打ち上げへ。

みんなで飲んだビールの美味しかったこと。おしまい。

⑦結果

a)甲州アルプス:12時間21分4秒

b)OMM:26位(出場103チーム中)

c)ITJ:13時間2分36秒

⑧ 目標を達成できた要因

タイムとしては目標に届かずだけれども、しっかり怪我無く完走できたのでよしとしたい。

大きな波を作らずに年間を通して体を動かすことが習慣化したため以前よりはだいぶ体力がついたと思う。

全レース当日の天候も穏やかだったし、体調も良かった。

体調が良いとメンタルも少し前向きになれたので、事前の体調管理がばっちりはまったのだと思う。

前夜に生魚を食べても、大丈夫。個人の感想です。

⑨ 感想

きつかったけど案外と自分なんとかなるものなんだな、と感じた。

一緒に出場したメンバーだったり、遠隔やまさかの現地で応援してくれたメンバーだったりと、みんなからMPを分けてもらって頑張れた気がする。

一人じゃないって、素敵なことね。