奥信濃100 2025《小川 佳》
2025年6月6日~8日に長野県木島平村周辺で開催された「奥信濃100」に出走してきました。
昨年の「彩の国」で、初めてトレイルの100kmレースを完走。そこから「次は、もうちょっと走れるコースがいいな〜」と思っていろいろ調べていたところに見つけたのがこの「奥信濃100」でした。
何より惹かれたのは、「大自然の中を気持ちよく走れる」というコースレイアウト。
果たして、最後まで“気持ちよく”走れたのでしょうか?
コース概要
距離:100㎞
累積標高 :約4,272m (Garmin Forerunner 965で計測)
制限時間:21時間
スタート:6 /7(土) 5:00
ペーサーあり
関門:6か所
目標タイム 19時間

レースレポート
・ホテル~スタート会場
スタート前の気温は13°で、じっとしてると肌寒く感じました。デポバッグを預けて準備完了。会場の奥に聳える高社山を見ながら「これからあそこを登るのかー」と心の中で思いながら、スタートまでゆっくり過ごしました。
・スタート~A1(どんぐりの森 13km地点)予定到着時間 6:30 到着時間 6:47
スタート直後はゲレンデを登ります。このレースはスタートからポールの使用がOKだったので、スイスイ進むことができました。
ゲレンデをぐるっと1周した後、2km過ぎから林道に入ります。
このあたりから道幅も狭くなり渋滞が発生したので、どんぐりの森エイドには、予定より15分遅れて到着。それでもまだ巻き返せると思い、急いでトイレと補給を済ませて高社山へ向かいます。
次の第1関門(ロマンスの神様)までは約14km。給水ポイントも少ないので、ここ区間は最低でも1.5Lは水を持っていくのがオススメです。

・A1 (どんぐりの森13km地点)~A2(糠千エイド① 33km地点)予定到着時間10:10 到着時間10:51
高社山までは緩やかなアップダウンが続く林道区間で足を温存しながら、無理のないペースで進んでいきました。
20km地点あたりから高社山の登りがスタート。急登と岩場の区間が続き、滝汗状態で水切れ寸前でしたが、それでもなんとか高社山の山頂に到着しました。高社山は独立峰なので360°大パノラマが広がっていました。
絶景を堪能し、デポバッグがある27km地点へ向けて下りパートへ。ゲレンデのゲキ下りで前腿を使いまくり、27km地点についた時には膝がガクガクになっていました。
27km地点に到着後は、デポバッグに入れてた「やることリスト」を見ながら素早く再出発の準備を進めました。あらかじめフラスクに入れる飲み物を準備していたので、スムーズに糠千エイドに行けました。
糠千エイドはTeam Trippersが運営していて、補給だけじゃなくてめちゃくちゃ温かい応援ももらえて感激でした!
次は沢沿いの涼しい区間と考え、1Lの水だけ持って次のパートへ足を進めることに。
・A2(糠千エイド 33km地点)~A3(カヤの平①48km地点)予定到着時間13:50 到着時間14:24
糠千エイドを出るとコースで1番登る本沢川沿いのトレイルに入ります。約8kmで1100mアップ!沢沿いのシングルトラックには何ヶ所もドボンポイントがあり、暑かったらアイシングで沢に飛び込むのもおすすめです。自分は足が濡れたくなったので、ドボンはせずに登りました。
コース上の最高標高の約1700mまで登った時点でフラスクの水が無くなりました。
水分の多い補給食でのどの渇きをごまかしながら進みました。
沢沿いパートが終わるとカヤの平までは長い林道が続きます。この林道も暑すぎて道端の溶けかけの氷を帽子の中に突っ込んでアイシングを試しました。これが意外にも効いて、熱中症気味だった体が少しずつ回復していき、なんとかカヤの平エイドに到着。しかし腹痛でトイレに駆け込むことに・・・。
・A3(カヤの平① 48km地点)〜A4 (カヤの平② 58km地点)予定到着時間16:20 到着時間16:40
この区間は、ブナの原生林を抜ける気持ちのいいループコースになっています。このループではポールが禁止になっているので、疲れた足にはきつかったです。
それでも後半の関門時間を考えると、ここでギアを上げないと危ないと判断してペースを上げて走りました。おかげで予定到着時間まで20分遅れまで巻くことが出来ました。しかし、お腹の痛みはどんどん増して、トイレにいる時間も長くなりました。
・A4(カヤの平② 58km地点)~A5(糠千エイド② 72km地点)予定到着時間18:10 到着時間19:14
カヤの平エイドを出てからは、緩い下りの林道を走ります。お腹の痛みもピークで途中で携帯トイレを使い何とかしのぎました。
林道の終盤には、渡渉ポイントが2つ登場します。1つ目は岩場になっていて、足を濡らしたくない方は岩の上を通るのがおすすめです。2つ目は川幅もあり、去年までは膝下まで浸かって渡っていたようですが、今年からは新たに丸太を渡るルートが新設されていました。自分は足を濡らしたくなかったので丸太ルートを選びました。2回目の渡渉を終えると、まもなく糠千エイドに到着です。
糠千エイドでもまずはトイレに駆け込み、それから爪の保護テーピングを張り替え、温かいスープと白湯をいただきました。
・A5(糠千エイド② 72km地点)~A6(ケヤキの森エイド 84km地点) 予定到着時間20:10 到着時間21:37
糠千エイドに着く頃には、夜になりヘッドライトとウエストライトを取り出しました。ところが、ウエストライトが点かない・・・。前日の必携品チェックでは問題なく点灯していたのに、どうやら気づかないうちにスイッチが入っていたようで、まさかのバッテリー切れです。
今までのナイトランはヘッドライトとウエストライトの二刀流ライトスタイルだったので、ヘッドライトだけで走るのは少し心細く感じました。
ケヤキの森エイドまではひたすら長い下りが続きます。ケヤキの森エイドから戻ってくる選手に「ナイスラン!」と声をかけながら、自分は淡々と走りました。
・A6(ケヤキの森エイド 84km地点)~A7(糠千エイド③95km)予定到着時間22:55 到着時間00:08
ケヤキの森エイドを出て、再び糠千エイドへ戻る道は基本的に走れる林道ですが、足は完全に売り切れ状態なのに加え強烈な眠気にも襲われあまり走れませんでした。カフェイン入りのジェルを摂ってみるも、ほとんど効いてる感じがしなかったです。ここまで座って休憩することがほとんどなく、ツケが一気に来たような感覚でした。ケヤキの森エイドからくるランナーもおらず、行きに通った励ましゾーンを静かに通過。ここのパートが一番きつかったです。
・A7(糠千エイド③95km)~ゴール 目標到着時間00:00 到着時間1:30
糠千エイドではTeam Trippersのみんなが温かく迎えてくれました。眠気もなくなり、お腹の調子も落ち着いてきて、しっかり補給をとることができました。
関門時間までは余裕があったけれど、せめてタイムを少しでも縮めたいという思いで走り出しました。行きと同じコースなのにやっぱり辛かったです。早くゴールしたいと思いながら走っているとゴール会場の声が少しずつ耳に入ってきました。最後にライトアップされたゲレンデの登りが登場して、気持ちが昂り全力でウイニングラン!目標タイムには届かなかったけれど、無事ゴールテープを切れました。


総括
順位:433位
タイム:20:30:52
出走者:718名/完走者523名/完走率72.8%
胃腸トラブルへの事前の対策と原因
・事前にウォーターローディング+恵命我神散の服用をしたが、当日は暑さにやられてしました。
・熱中症による内臓疲労と冷たい飲料の摂りすぎによる冷えだったと思われます。
良かった点
・スタートからポールを使用したおかけで後半まで走れる足を残すことができました。ポールの使いどころは、ホントに大事だと感じました。
・ポールを握っているとポールを放してジェルを取るのが面倒になる場面があります。その代わりに「おいエナ」などの飲料系の補給食からカロリーを摂ることで、ハンガーノックを防ぐことができました。
・ポールのストラップで手首が擦れるのでグローブは必須だと思います。
・デポバッグの中に「やることリスト」を入れておいてことで、スムーズに出発する準備ができました。
・暑いときはアイシングを積極的に行った方が復活する。特に頭を氷で冷やすのは即効性があっておすすめです。
今回活躍したギア
MERRELL / MTL ADAPT MATRYX
1番レース中に感じたのは、FLOATPRO™ + FLEXCONNECTのミッドソールの反発力。林道区間ではテンポよく脚が出て、走れました。クッションはやや硬めで、厚底特有の不安定感がなく、地面への接地感もあります。
高社山やゲレンデのような急傾斜の下りでは、Vibram® Megagripがしっかり効いて、濡れた岩場、芝で安心して駆け下りられました。MATRYXアッパーのフィット感も抜群で、足がぶれずに安定しました。「走れる系のロングレース」には理想的なシューズだと思います。
ALIVAL / 濃縮イオン均衡液 10ml
脱水、熱中症対策でおいエナに入れて使用しました。ALIVALを適量加える程度では元のドリンクの味もほとんど変わらないのでに使いやすいです。足攣りが起きそうな時は直飲みもおすすめです。一気にミネラルを摂る事ができるので、攣りも緩和されます。
装備
ウエア
シャツ:patagonia /メンズ・リッジ・フロー・シャツ
ウインドシェル:TRIPPERS / リーチウィンドシェルフーディー version3
レインウェア:milestone / アップスウィング レイン フーディー
グローブ:UNWASTED/ アダプト
キャップ:Outdoor Research / スイフトエアキャップ
アンダーウェア:T8 /コマンド ランニング アンダーウェア
アームカバー:R×L / TSA-11
ソックス:Feetures /トレイルマックス クッションミニクルー
カーフスリーブ: compres sport / R2 3.0
ザック:Rab / ヴェイル 12L
ゼッケンベルト:くまちゃんオリジナル ゼッケンベルト
トラッシュバック:Trippers / オリジナルトラッシュバッグ
手ぬぐい: CHAORAS / スポーツ手ぬぐい
腹巻き:montbell
ドライタオル

ギア
シューズ:MERRELL / エムティーエル アダプト マトリックス
ライト:milestone / MS-i1 Endurance Model (ヘッドライト) , MS-i1 + RUSH Light(ウエストライト専用)
点滅ライト :ランマーカー
ポール:SINANO / トレランポール14.0
オリジナルアイテム :くまちゃんオリジナル / のび〜るリール
保護クリーム :TOMO'S PIT / テングバーム
その他:サバイバルシート モバイルバッテリー ファーストエイド 小銭 常備薬 マイコップ 熊鈴 テーピング 箸
フラスク:Rab / ヴェイル 12Lの付属品 Hydrapak /ポケットフラスク 500
補給食
27kmまで
スタートは身軽にしたかったため、27km以降の補給食はデポバッグに入れて置きました。

ジェル
ナガノトマト / シンシュウエナジー
ANDO塩入り
オレは摂取す / T-パウチジェル エネルギー
きーぽんライスワークス / 甘酒
メダリスト / 塩 ジェル
固形物
塩熱サプリ / レモン
井村屋 / スポーツようかん あずき
エネもち / 塩餅×2
メイタン / ツゥラン
その他
アライバル / 濃縮イオン均衡液 10ml
27km以降
ジェル
AMINO SAURUS / 01・ 02・03・04
イワタニ / スッポン ピークパワー
ANDO塩入り×6
きーぽんライスワークス / 甘酒×2 イチゴ
美味しいエナジードリンク研究所。/おいエナ 国産檸檬蜂蜜、福井梅と福井山の蜂蜜、柚子蜂蜜
メダリスト / 塩 ジェル
固形物
塩熱サプリ/サイダー、レモン
エネもち/塩餅×2、クルミ×2
パワージェル・ショッツ/コーラ×2
メイタン / ツゥラン×3
セブンイレブン / バームクーヘン
その他
ME/NU メニュー / HUMANEED ヒューマニード
アライバル / 濃縮イオン均衡液 10ml
カツサプ / 粒タイプ
メダリスト / アミノダイレクト5500
MAGMA×7
恵命我神散×5
コムレケア×4
プロフィール

-
こんにちは!ケイです!!
トレイルランニングとの出会い
2019年に友人とノリと勢いで一緒に出た「科野の国ラウンドトレイル」がデビュー戦。無我夢中で走る事がこんなにも楽しいなんて知らなかった!そこから一気にハマり走り始めました。100マイラーを夢見て、爆走中です。
トリッパーズと私
トレランを始めるときに最初にお邪魔したお店がトリッパーズでした。見たことないギアばっかりでワクワクが止まりませんでした。そんなトリッパーズは大切なレースのためにガッツリ準備出来るお店、お洒落なギアを探せるお店、楽しくトレランのお話ができるお店、そんな色々な思いが溢れる素敵なお店です。
私自身もランナーさんの何か力になりたい、走る楽しさを共有したいと密かに思いながら、トリッパーズに立ってます。トレラン歴は浅いですが,皆様のトレランライフをお手伝いします。よろしくお願いします!
2024年5月トレニックワールド彩の国100km完走
2025年6月奥信濃100km完走
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