The Longest Day【史上最大の彩戦】彩の国100mile《佐藤基香》

大会概要
大 会 名 第9回トレニックワ―ルド 100mile & 100km in 彩の国
開 催 日 2024年5月18日(土)~19日(日)雨天決行
開 催 地 埼玉県(越生町・ときがわ町・飯能市ほか)
主 催 NPO法人小江戸大江戸トレニックワ―ルド
会 場 ニュ―サンピア埼玉おごせ
(埼玉県入間郡越生町古池700 TEL:049-292-6111)
ニュ―サンピア埼玉おごせ体育館
100mile 距離163km、累積高低差 9,990m、オフロ―ド128.5km(80%)
North → South1 → South2
1.North 距離53.3km、累積高低差3,315m、オフロ―ド42.4km (80%)
2.South1 距離53.6km、累積高低差3,315m、オフロ―ド42.4km(79.5%)
3.South2 距離53.4km、累積高低差3,350m、オフロ―ド43.7km(82%)
大会結果
エントリ― 336人
出走 309人
完走 71人
完走率 23%
サイラ―を目指して
※サイラ―とは【トレニックワ―ルド100mile&100km in 彩の国】(*以下「彩の国」)の100mile部門を制限時間内に完走した者に与えられる称号。
2019年
彩の国を知る。
2020年
第5回大会(100km)にエントリ―するも、コロナの為中止。
2021年
第6回大会(100km)にエントリ―、SNSきっかけでサイラ―&試走王と試走する機会を得て、
100mileを走る人達の凄さ(強さ)を知る。この年もコロナの為大会は中止に。
2022年
第7回大会(100km)完走。24:05:04
2023年
第8回大会(100km)完走。22:37:17
(この年、UTMFにて初めての100mile完走。)
2024年
第9回大会(100mile)にエントリ―、今年サイラ―初挑戦。

試走状況
計6回行った。全て晴天
2023年12月9日 51.9km D+3613m 11時間29分 south1 越生駅スタート、越生駅 フィニッシュ
2024年3月30日 36.3km D+2808m 8時間50分 south2 越生駅スタート、 西吾野駅フィニッシュ
2024年4月21日 35.6km D+2588m 7時間24分 south1 東吾野駅スタート、越生駅フィニッシュ
2024年4月29日 56.5km D+3555m 11時間5分 north 越生駅スタート 、越生駅フィニッシュ
2024年5月3日 52.9km D+3805m 12時間9分 south1 サンピアスタート、サンピアフィニッシュ
2024年5月12日 33.2km D+2648m 6時間24分 south2 東吾野駅スタート、越生駅フィニッシュ *写真なし
装備

①Ciele GOCap
②finetrack ク―ルタンクトップ
③T8 Men’sCommando
④ANSER4 “↑↑↑↑”Tshirt
⑤黄色のタスキ
⑥くまちゃんオリジナルゼッケンベルト
⑦山と道 Light5-PocketShorts
⑧injinji ミッドウェイトミニクル―
⑨Altra LONEPEAK7
⑩手ぬぐい アントニ・ガウディとスペインのおじさんたち(絵、なかむらるみ)
⑪innerfact ソフトフラスコ
⑫salomon ADV skin12
*写真無しですが、ヘッドライトはNEO9R
準備
天気が良く気温が上がる事が予想されていたので、しっかり暑さ対策。
・白の帽子・Tシャツ・手ぬぐいを準備し、五苓散(漢方)を事前に服用。
・スタ―ト前には帽子と手ぬぐいを濡らす。
・道中、エイドでも積極的に水浴びする作戦。
・自販機も積極的に利用。(体の中から冷やす)
・各エイドではしっかり食べた。滞在時間は2分~9分(平均6分)
※山中は比較的に涼しかった。帽子は逆に熱を貯めていたので、日差しがあるロ―ド部分のみ使用。グロ―ブも使用せず。
行動食&エイド食
基本はジェル系で用意。各周予定時間-1時間毎に100kcalで試算。
その他300kcal/ヶの菓子パンも各周1ヶ、POWER BARのグミ2ヶ用意した。
(2、3周目用に予め仕分けしておいた。)
他、体を整える塩熱サプリやMAGMA、漢方薬、アミノ酸の顆粒、のど飴を用意。
エイド食は2~3回程おかわりしつつほぼコンプリ―ト。

大会記録と内容

1周目(north) 53.3km D+3315m
私が山を走るようになってから知った、憧れの100mileレースが始まると思うと、恐れと期待が交差して気持ちがフワフワ。teamTrippers仲間で、初100maileレースが今回の彩の国というザキP(通称キロ4の男/階段王)と一緒にスタートに並ぶ。ザキPのおかげで少し気持ちを鎮める事が出来たと思う。



●スタート→刈場坂峠(15.3km地点)
ゆるっとスタ―トまずは様子見、とにかくマイペ―ス(頑張らない)で進む。スタートから登山口まではロードが続き、飛ばしたくなる気持ちを押さえて走る。
区間予定2:30 → 2:25(5分の貯金)
●刈場坂峠エイド→ 堂平キャンプ場 (22.7km地点)
エイドで菓子パンを2、3個もらいモグモグしながら前に進む。事前に500mlx2(必携)を装備していた為、水分の補給なし。そして、この区間が自分のなかで鬼門。過去2回100kを走って、2回ともオーバーペースでやられている区間。序盤で元気な分、周りにつられて頑張ってしまうのでしょうね。今回はしっかり気持ちを落ち着かせて進む事が出来た様で潰れる事なくエイドに到着。
区間予定1:10 → 1:09(1分増えて6分の貯金)

●堂平キャンプ場エイド→慈光寺(33.8km)
この区間は笠山、金嶽と続く区間(次区間の新柵山も含めてnorthの核心部。)なので、水もしっかり補給した。それと、エイドの反対側にあるキャンプ場の調理場の水道を使わせて頂き、火照った体を冷やしてリフレッシュ。笠山から下った先の登山口近くにある水道(地主さんのご好意で使える水道)でも体を冷やし、私設エイドでシャワーを浴び、とにかくチャンスがあれば水を被って暑さをしのいだ。金嶽を登った後、慈光寺への道中で足が攣り気味になり、ちょっとびっくり。自分が思っている以上に水分が抜けていた?慈光寺についたら、エイドの場所が変更になったとの事。えっ!て思ったが仕方がないのでとりあえず、ここでもトイレ横の水道で水浴びをして、芍薬甘草湯(漢方)を服用しようとしたが、取り出した直後に落としたらしく、5分ほど周りを探しても見つからず、あきらめて進む事にした。(熱中症気味だったのか、頭が働いていない感じだった様に思う。)
区間予定1:50 → 1:54(4分オーバーで2分の貯金へ)


●慈光寺エイド→くぬぎ村(41.0km地点)
変更になったエイドでは、楽しみにしていたお稲荷さんをもぐもぐ。気持ち新たに新柵山へ向かう。とにかくマイペース。ロード区間の日差しがキツかった。
区間予定1:10 → 1:31(21分オーバー、ついに19分の借金生活)

●くぬぎ村エイド→サンピア(54.0km地点)
エイドではロールサンドを食べ、トイレ、水浴び、自販機でカフェオレを購入し、体の中から冷やしかつカフェインを摂る。道中のお供に持参したジップロックへぶどうを入れて進む。林道の最高地点まではしっかり歩いて、後は下り基調の為、マイペースを保ちつつしっかり走った。サンピアへのロードに出た時にはまだ明るく、近くを走っていた選手と健闘を称え合い、カフェイン注入のおかげか、結果的には計画していた時間通りに戻ってくる事ができていた。過去の彩の国は100kだったので100mileより2時間遅れのスタートでサンピアへ戻ってくると日が暮れてすっかり夜だったのだが、日中に戻ってこれた事でとても新鮮な気持ちになった。
区間予定2:20 →2:01(借金19分を取り戻して±0) 予定9:00 → 9:00(5/18 16:00)IN

一緒にスタートしたザキPとは、しばらく私がザキPの背中を追いかける形で進む。刈場坂峠以降はエイドですれ違うくらいに離れたが、慈光寺エイドでザキPに追いついた。だいぶ暑さにやられた様で新柵山へ向かうロードで、私の方が先行する事に。ザキPは『夜になれば暑さは落ち着く。そこまで我慢ですよ。』と言葉を残してくれた笑。たぶんザキP本人に向けた自分への言葉だった様にも思えたが、私もだいぶ暑さにやられていたので、その言葉に勇気をもらい、とても力になった。ザキPとはくぬぎ村エイドですれ違った以降は会う事はなかったが、ツライと思う時に、先ほどの言葉とザキPも頑張っているはずだからと力をもらい頑張れた。(大会後に知ったが、ザキPは日中の暑さが抜けず、south1のkinocaエイドでDNF。彩の国では散ったが、同年のOSJ KOUMIで100mileレースを初完走している。おめでとう!!!)
2周目(south1)53.6km D+3315m ※夜パ―ト 5/18 16:17
サンピア滞在予定10分→17分でOUT(計7分の借金) 5/18 16:17
トイレ行ったり、ベトベトになったフラスクを洗ったり、自販機でコーラ飲んで、補給食やライトをセットしてたら、予定していた休憩時間をオーバーしてしまった。(カレーライスも食べたかな)
●サンピア→桂木観音(61.4km地点)
とにかくマイペースを心掛けるが、タイムを縮めるどころか差が広がってしまい不安が増大。
区間予定1:10 →1:17(7分オーバー、計14分の借金に広がる)
●桂木観音エイド→kinocaエイド(72.5km地点)
エイドでフルーツポンチを頂き、自販機で飲み物を補充、自販機横の水道でも体を冷やした。この区間はいつも里山無限地獄を味合う区間だが今年は割とスムーズに進めた気がした。
区間予定2:30 →2:26(4分縮めて、計10分の借金)
●kinocaエイド→竹寺(83.0km地点)
エイドでクリームシチューを頂いている間にエイドの方がF1のピットインみたいにフラスクに水を補充してくれた。(まじ感謝)しっかり食べて、気合を入れて天覚山へ向かう。とにかくマイペース、決して無理せず進む。
区間予定2:50 →2:45(5分縮めて、計5分の借金)
●竹寺エイド→高山不動尊(93.5km地点)
今までモリモリ食べてきたせいか、竹寺でおっきい方をした。トイレ内でフラスクへスポドリの粉を入れたり、時間を無駄にしない様に心掛けた。豚汁が体に染みた。子の権現を過ぎて魔界トンネルからの登りで大分疲れが出てきた。
区間予定2:50 →2:41(9分縮めて、計4分の貯金へ)
●高山不動尊エイド→桂木観音(102.1km地点)
エイドでは肉うどん。関八州の登りは休憩をはさんでもきつい。その後は下り基調。3回山を登って下りれば桂木観音?
区間予定1:45 →1:47(2分オーバー、計2分の貯金へ)
●桂木観音エイド→サンピア(107.4km地点)
なにを食べたか覚えていない。エイドでは食べていないかも。サンピアへ戻ってくる前にエイドでやる事を考え、最短で出発する決意をしてサンピアIN。
区間予定1:15 →0:58(17分縮めて、計19分の貯金へ)
3周目(south2) 53.4km D+3350m ここから関門時間との闘いが始まる。 5/19 4:16
サンピア滞在予定10分→5分でOUT(計24分の貯金) 関門時間5:30に対して4:16
憧れのタスキを受け取り気合が入る。自分の隣では行くか行かないか迷っていそうな選手がいたが、自分は辞める理由なんてない、行かない理由なんてないよ。ここから気をつけた事は、絶対ロストしない事と補給。

●サンピア→桂木観音(114.8km地点)
ロードの途中の自販機で飲み物を補充。走り続けるのが辛いので、歩きを混ぜながら進む。
区間予定1:15 →1:28(13分オーバー、計11分の貯金)関門時間6:40に対して5:44IN
●桂木観音エイド→kinoca(125.9km地点)
桂木観音の自販機には毎回お世話になった。
区間予定2:40 →2:36(4分縮めて、計15分の貯金)関門時間9:05に対して8:20IN

●kinocaエイド→竹寺(136.7km地点)
天覚山から先がsouth2のコース。またしてもこの区間で里山無限地獄を味わう。一歩一歩が辛く、間に合うか不安の連続でこの区間が一番泣いたかな。
区間予定3:00 →2:53(7分縮めて、計22分の貯金)関門時間12:25に対して11:13IN

●竹寺エイド→高山不動尊(147.2km地点)
しっかり歩く。走れるとこは走る。無理をしない。高山不動尊エイド近くで、まさかのタカさん(一緒に試走もして、大会に参加していたが、DNFされた後、応援をしているとの事だった。)に会いパワーをもらった。
区間予定3:00 →2:44(16分縮めて、計38分の貯金へ)関門時間15:05に対して13:57IN

●高山不動尊エイド→桂木観音(155.7km地点)
みんな肉を食べないのか、素うどんの状態だった。自分は食欲だけはあったので肉うどんが食べたかったが、同調圧力に負けて素うどんを食べた笑。ここで最後の大きいのをした。貯金も増えていて残りの距離も確実に少なくなってきていたので、少し気持ちに余裕はあったが、2回目の大きいのは自分の身体ではあるけれど、流石に勘弁してくれと思ったね。桂木観音まではひたすら走る。歩きを混ぜながら走る。とにかく止まらない事を心掛けた。
区間予定2:00 →2:02(2分オーバー、計36分の貯金へ)関門時間16:45に対して15:59IN
●桂木観音エイド→サンピア(161.0km地点)
桂木観音の自販機近くの水道で最後の水浴びをしてさっぱりして、大高取山へ向かう、最後の下りでペーサー付きの選手を声掛けしてパスしたら、「ゴールまで残り3km切ってるよ!お互いサイラーおめでとう!」って言われた。それでも半信半疑だったが、ロードを出て初めて、完走を確信した。良く頑張ったとめっちゃ自分をほめたねぇ笑。こっからはウィニングロード。沿道を歩いている方から「おめでとう!」と祝福の言葉を頂いたり、サンピア下の道路区間では「おめでとう!どんな想いでゴールするの?」って聞いてきた陽気なお兄さんがいて、咄嗟に出た言葉が「感謝」だった。「誰に?」って言われたけど、言葉に出来なかった。(今なら言える、「自分を含めた全ての人に感謝!」)道中では不安や焦りで散々、泣きそうになったけど(少し泣いていたかも)、完走を確信した時には不思議と泣かなかった。サンピアではサプライズ。遅い時間にも関わらず、走って疲れているだろうにteamTrippersの仲間や知り合いやら、みんなが祝福してくれて最高に嬉しかった!!本当にありがとう。自身2回目の100mileレース、終始緊張の糸を張っている状態(関門ファイター)で本当にキツイレースでした。
区間予定1:25 →1:13(12分縮めて、計48分の貯金)関門時間18:00に対して17:12ゴール


プロフィール

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Trippersのトレイルランニングチーム。
走力を上げる事を目指すのではなく、月に一回みんなで山を楽しむというスタンスで活動しています。
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