OSJ 安達太良山トレイル10k&50k 《小林遼志》

9/4、9/5に福島県で開催された「OSJ 安達太良山トレイル」に参加しました。4年連続4回目です。
土曜日に10k、日曜日に50kと2つのレースが開催され、両方参加しました。
去年も両方参加しましたがコースが大幅に変更になってしまい、本来のコースで両方走るのは初めてです。

・コース概要
【10k】距離:約11km
累積標高:約600m(garmin計測結果)
制限時間:4時間
スタート時間:9/4(土)10:00
【50k】距離:約52km
累積標高:約3,800m(garmin計測結果)
制限時間:15時間
スタート時間:9/5(日)5:00

10kは当日のスタート直前に本部へ安達太良山頂付近の風雨が強いとの連絡があったようで歩行区間がカットになり距離が短縮されました。
林道を4~5km上ってくろがね小屋からはガレた急登を登り、安達太良山頂までは行かずに別ルートで先ほどの林道に下りてきて、また林道でスタート地点に戻るコースです。
50kは安達太良山と箕輪山の周辺の様々な登山道から大きく登って下りてを時計回りに5回繰り返してスタート地点に戻ってくる☆型のようなコースです。とにかく走れないハードな大会で国内のミドルレンジでは屈指の難易度だと思います。

・目標&プラン
レポートも書きましたが1週間前に奥信濃100を走っているのでどこまで疲労が抜けているか心配だったのと、安達太良のテクニカルな走れないコースが大の苦手(大会自体は大好きです)なので10kは10位以内、50kは20位以内をなんとなく目標にしました。
年間ランキングを狙うからにはDNS・DNFは一切考えていません。怪我をせずに確実に完走することが最低条件です。

・レースレポ
金曜の夜に現地入りしましたがずっと雨が降っていて気温も低く(15℃ぐらい?)過酷なレースになることが予想されました。

【10k】


去年は翌日の50kに温存するために抑え気味(それでもきつかった)で入ったら前に全然追いつけないままあっという間にゴールしてしまったので、今年は最初から去年よりも出力を上げてみる作戦に決定。
最初の1kぐらいは50kと同じコースだが、いきなり林道の急登で心拍数が一気に上がる。
とりあえず奥信濃の疲労は感じないし調子も悪くなさそう!
まずは6番手あたりで落ち着き、まもなく1人抜かして5番手。さらに無理してもう1人抜かして4番手。ただ前の3人はあっという間に見えなくなってしまったのでかなり差が開いているようだ。
この位置をできるだけキープして総合入賞したいと欲が出てくる。
スタートから落とすことなくきついペースで走り続けてきてそろそろ足がパンパンになり呼吸ももう続かない…視界がボヤーっとしてきてもうダメだ…と思って時計を見たらまだ10分しか経っていない。飛ばしすぎだ…
おそらくトラック3,000mぐらいの強度で入ったようだ。そのあたりから明らかにペースダウンしてなんとか続けられる強度でとにかくプッシュ(してるつもり)
やっとの思いでくろがね小屋に到着すると山登りになりここで初めて歩く。
ガレた登りでは足元がおぼつかないが後ろを振り返りながらとにかくプッシュ。なんとか登り切って4位で折り返す時には後続の選手が見えていて、おそらく差は1〜2分だろうか?苦手な下りでどこまで逃げられるか…
下りはとにかくテクニカルでスリッピーな岩場を経た後に今度は狭い泥の川のトレイル…泥の川は深さが分からないので飛び込んでみると想像より深くて前方にダイブしたりしながら必死に進む。
やがてとんでもないスピードの選手が後ろから追いついてきて道を譲る。ここで粘れば総合入賞の5位。林道はまだか…
怪我しないように気を付けながら必死に下るも、やがてもう一人の選手に追いつかれてまた譲る。あぁ総合入賞が…
間もなく林道に出て、前の選手を全力で追いかけるが差は開いていきやがて背中が見えなくなる。それでも最後まで諦めずにプッシュし続けてそのままゴール。

Finish 1:14:04 / 6位(年代別1位)

【50k】

スタート→CP1(20.56km 1,655m↑1,483m↓)

まずは10kと同じ林道を上がっていきすぐに左折して安達太良山頂に向かって登山道をガシガシ登っていく。
さすがに前日の影響で足が重く感じるが、動きはそれほど悪くなさそう。
苦しすぎないペースを意識して淡々と進む。山頂付近はやはり風が強くて寒い。選手は動き続けているので体が温まっているしすぐに通過するからそれほど問題ないが、誘導スタッフの方はとても過酷だ。それなのに辛そうな素振りは選手には見せず明るく応援していただき本当に頭が下がります。
山頂付近は歩行区間になっていて走るのは禁止されているが、禁止されていなくてもろくに走れないぐらい足元が悪い。これが安達太良…
毎年大なり小なり怪我をするので、先も長いことだし落ち着いて慎重に進む。
苦手な下りでは焦らずに後続がきたらすぐに譲ってマイペースで進む。下りきったらエイドだがそこまでに15~20人ぐらいは譲ったような気がする。
エイドでは水分を補給し2本目の登りへ。
5回ある大きな登りを下りきったところがそれぞれエイド、CP1、CP2、CP3、Finishとなっていて分かりやすい。細かいアップダウンはあれど大まかにガツンと登ってガツンと下りて休憩、を5セットやればいいわけだ。
2本目もきつすぎないペースで淡々と進む。
路面状況はドロドロだが想定通り。調子は悪くない。連戦の疲労ももしかすると少しはあったかもしれないが自分では感じない。
2本目の下りの最後は1.3kmほどのスライド区間になる。ここでエイドを先に出た選手とすれ違うことができる。
自分より前にいる顔ぶれを確認し、気合いを入れ直す。

CP1通過 3:42:32(区間3:42:32)/ 17位(区間17位)

CP1→CP2(9.49km 761m↑817m↓)

エイドではトイレに行って水分をしっかり補給してから出発。
去年はコースが違うため参考にならないが、50kのみの参加だった2018と2019よりも速いタイムで通過。無理しすぎている感じもない。
この区間も歩行区間があり、登りも急なためほとんど走れない。
下りも…下手くそな上にドロドロで走れない。
このあたりで自称「下りが苦手」の2人のランナーと一緒になりずっとしゃべりながらパックで進む。速すぎず遅すぎずちょうど良いペース。おかげで長くてしんどい下りがいつもより短く感じた。
下り切ったらロードに出て少し進むとエイドに到着。
ロードはここぞとばかりにしっかり走る。

CP2通過 5:41:21(区間1:58:49)/ 14位(区間14位)

CP2→CP3(12.95km 846m↑1,136m↓)

ここからは安達太良の中では最も走りやすいパートが続く。
ロードからトレイルに入り、鬼面山の登りに入るまでは結構走れる。
ここが勝負所。しっかり走ってタイムを稼ぐ。
鬼面山と箕輪山の登りはこのコース一番のきついポイント。さすがに足がもうしんどくてペースも落ちてくるが踏ん張りどころだ。
箕輪山からはスライド区間で、CP1からCP2に向かう途中の選手とすれ違う。
行きに自分が通った時よりもさらにドロドロになっていて、後で通過する選手の方が大変そうだった。
CP3までは果てしなく長い下り。ここも毎年きつい。長い下りでは必ず順位を落とすのだが今年は誰にも追いつかれなかった。
CP3の600m手前からまたスライド区間。前の選手はおそらく1kmほど離れて1人。
残りの距離を考えてエイドでは補給せずにすぐ出発。

CP3通過 8:07:56(区間2:26:35)/ 11位(区間9位)

CP3→FIN(9.75km 546m↑378m↓)

エイドを出たらすぐ後ろに1人きていた。
差は30秒ぐらいかもしれない。頑張って逃げないと…
しんどいが無理してプッシュしていると、だんだん気持ち悪くなってきた。もうちょっとなのに…
なかなか前に追いつかないなーと思っていると途中で1人座り込んでいる選手がいた。
「怪我ですか!?」「大丈夫です。ちょっとハンガーノック気味で…」「がんばって!」というやり取りをして、先に進む。
何回か丸太橋で川を渡るので、そこは落っこちないように慎重に。
やがて林道に出ると、あとは残り4~5km走って下るだけ。
ここも抜かされがちなポイントなので最後まで気を抜かずに全力で走る!
ゴールが見えたところで前の選手がやっと見えたが30秒ほど届かずにFinish。

Finish 9:25:35(区間1:17:39)/ 10位(区間2位)年代別3位

・まとめ
1.2週連続レースは意外といけた
2.ヤバタラはやっぱり最高(にきつい)
3.岳温泉も最高

・装備
バックパック:salomon / adv skin 5 set(50kのみ)
ウエストバック:Ultimate Direction / comfort belt(10kのみ)
シューズ:salomon / sense pro 4
レインウェア:salomon / bonatti race waterproof
シャツ:SAYSKY / blaze singlet(Trippersロゴ)(10kのみ)
    MILLET / Drynamic Mesh NS Crew(50kのみ)
    Teton Bros. / ELV1000 Non Sleeve(50kのみ)
パンツ:mountain hardwear / Mint Hill Short RUY(10kのみ)
    NIKE / Fast Half Tights(50kのみ)
靴下:innerfact / 5本指ショート
頭:patagonia / duckbill cap(10kのみ)
  halo / Ⅱ Pullover(50kのみ)
ライト:LEDLENSER / M5
時計:garmin / fenix5
ゼッケンベルト:trippers

・補給食
ジェル:アスリチューン白、黒、カフェイン
ドリンク:アミノバイタル粉末
他:羊羹

プロフィール

朝長拓也
朝長拓也
トモナガと読みます。
私が初めて山を走ったのはのは2012。山を駆け下りる疾走感、自然との一体感、こんな楽しいスポーツがあるのかと衝撃を受けました。
今でもその時の感動を覚えています。

私は特別速い訳ではないし、まだ100mileを走ったこともないし(2018年ようやく100マイル走りました!)、大会にたくさん出てきた訳ではありません。
でもトレイルを走るのは大好きです。
トレイルを走っているときに自然と笑顔になったり、訳もなく涙があふれてきたり。
うまく表現できないけど自分が解放されてく様な感覚が最高に気持ちいいのです。

人それぞれ感じる事は違うと思いますが、最高の時間をみんなで共有できたらいいなと思っています。

ランナー、トレイルランナーが気軽に集まれるお店にしたいと思っています!
一緒に走りましょう!よろしくお願いします!!