Chiangmai Thailand by UTMB® 2024 - ELEPHANT 100 タイの国で石拾い《関島 毅》
世界最高峰のトレランレースと言われるUTMBに出てみたいと思う方はたくさんいると思います。私もその内の1人です。
一般ランナーがUTMBに出るためには何が必要か調べてみると、UTMBシリーズの大会に出て、ランニングストーンを集めなければならないみたいです。ストーンの数が多ければ多いほど当選確率が上がるみたいですが、とにかくこのストーンってやつを獲得しないと話は始まらない。
というわけでストーン獲得のため選んだレースはこちら!
「Chiang Mai Thailand by UTMB 2024」
なんでこの大会かというと、UTMB シリーズの中でもメジャー大会であるため、完走すると得られるストーンが倍なのです!
こうして初めての海外レースを経験することに。
レースの概要
レースのカテゴリーは5種類。
(100マイル、100キロ、50キロ、20キロ、10キロ)
私が選んだレースカテゴリーはこちら。
・ELEPHANT 100
93KM
4410M+
制限時間28時間
なんか名前がカッコいい!
ストーン6個獲得を狙いました。
(ちなみに50km+20kmでも日程的に出場可能で、ストーン6個獲得できるのでオススメ)
このレースの100mileはとてつもなくしんどいとの噂をよく聞きます。100キロならなんとかなるだろう。のちにこの甘い考えが大きな命取りとなります。
100キロのコースは1000mのでかい登り&下りが3発あり、国内レースには中々無さそうな雰囲気がします。どんなコースなのか非常に楽しみです!
トリッパーズからはふくちゃん(100mile)、YOC(100km)、くまちゃん・あすみん(50km、20km)が参加!
レース準備
初めての海外レース、久しぶりの海外ということで、Luc+さんのツアーに申し込みました。現地でのサポートだけでなく、レース中のサポートもしてくれるので心強いです!
(航空券の手配は自分で行います)
スケジュールはこんな感じ
12/4の夜 羽田発
12/5の朝 現地着
12/7-8 レース
12/9 帰国
旅のはじまり
12/4夜。現地で仲間と合流することにしたので、1人で移動しました。羽田からチェンマイまで直行便はないので、どこかしらでトランジット出てきます。
12/5の朝にチェンマイ空港に到着します。あ、暑い…
(チェンマイの最高気温は毎日30°越えでした)
ホテルに到着してすぐにEXPO見学します。
前日に選手受付しなければならないのですが、これはLuc+さんがやってくれるのです。経験として自分でやってみても良かったなぁ。
EXPOはお腹空きすぎ&寝不足であまり見学せず。あとから聞くとシューズのセールもあったみたいで、もっとちゃんと見れば良かったと反省です。
その日の夜はトリッパーズの仲間とナイトバザールをうろうろ。
次の日(12/6)は近所のお寺巡り&お土産物色。
レース前日ですが気づいたら12kmくらい歩いてました。チェンマイは古いものと新しいものが混在していて、歩いてるだけでも楽しいです。
レース本番の装備はこんな感じ。
どこの国か分かるように国旗がゼッケンに書いてあります。レース中も他の選手とコミュニケーション取るのに便利でした!
いざレース!
スタートは7:00なので5:30くらいにホテルを出ます。バスで向かってる道中、50kmの最終ウェーブの選手が走ってるところが見えました。
レース前には写真撮影。夜明けの会場はとても煌びやかでテンションが上がります。
ちょうど100mileのトップ選手がゴール。20時間でのゴールなんて自分にはとても想像できないレベルで、めっちゃ感動しました。
スタート〜B2
DJがランナーを盛り上げてからスタート!
スタートからは3キロくらいはロードだけどみんなペースが速い。トレイルに入ってもみんなペースが速い。これが世界レベルか、と思い頑張って進むのですが、ちょっと飛ばしすぎたかも。
1発目の1000mUPの登りですが、やはりとても長く、タイの暑さで汗が吹き出します。色んな国の選手とマジで今日暑いね、なんて言いながら進みます。
やっとの思いでエイドに到着。B1エイドは割と休んでる人多かったです。どうやらみんなしんどかったみたい。
エイドにはバナナやタイのお菓子、カップラーメンなどがありました。
ポカリを補給してすぐに出発します。
ここから先のくだりが思ったよりも急で長かったです。体力ゲージの2/3以上を残すイメージのレース展開を望んでいましたが、1/2は使ってしまった感じがします。周りのペースに合わせてしまったのか、かなり足を使ってしまっていました。前半突っ込みすぎて後半潰れるパターンかも。
下り切ったところにB2エイド。タイらしい景色が広がります。
B2〜B4
ここからペースをセーブしようと思うが、山と山を繋ぐ区間はロードもそれなりにあり、かなり走れる感じ。気温も上がってきたのもあり、ゆっくり走ってるつもりが意外と体力消耗します。トレイルに入ると登り下りが頻繁にある、いわゆるギザギザトレイルで意外としんどい。直射日光を浴びながら進んだため、熱中症気味になりながらB3エイドへイン。このエイドはサポートエイドでLuc+さんが用意してくれたそうめんが美味しかった!
そして2発目の1000mUPへ。脱水気味だったのか、ここで前腿の内側が攣りそうになります。攣りそうな箇所に水をかけたり、塩分補給を多めにしたり、なんとか誤魔化しながら進みます。
B4〜B7
2発目のピークを超えると、走りやすい下りが始まります。そして街の商店街みたいなところに出て、そこにB5エイドがあります。
エイドではここまで同じペースで進んできている日本の選手たちと話します。
「正直100キロ舐めてたけど、めっちゃしんどいね」
みんな同意見でした。
このエイドを出ると10kmのひたすら長い下り。次第に思うように足が動かなくなり、下れる足がここで終わってしまったようでした。これも初めての経験。
最後の山をどうやって乗り切ろうか。あたりも暗くなり、気分も暗いまま、ライトを付けてB7のエイドイン。ここで100マイルを走る日本人女性の方に会います。彼女はまだまだ足も動いてるし、自分も負けてられない!
B7〜ゴール
B7エイドはサポートエイド。Luc+さんが作ってくれたカレーが美味しかったです。デポバックの中身をザックに入れ、最後の1000mUPへ向かいます。しばらく勾配が緩い区間が続くので、これは最後かなりの急登くるのでは?と嫌な予感がします。
予想は的中し、途中で足が止まってしまうほどの登りが現れます。日本では九十九折りで登るような勾配も、タイでは真っ直ぐすすむらしいです。
やっとの思いで登りきり、B8エイドを通過します。ピークを超えるとロードの区間が続き、B9の最終エイドへ。
この先序盤と同じ下りのコースを進み、分岐してゴールに向かうのですが、すっかり下りの足が終わってしまっているため、全くいいペースで下ることが出来ず。なかなかの激下りでした。
下り切り、平坦の区間まで来ると、ゴール地点の音楽が聞こえてきますが、なかなか会場は見えてきません。
早くゴールしたい一心で頑張って走って、ピンクの歩道橋を渡って、ついにフィニッシュ!!!
日付が変わる前にゴールできると思っていたけど、願い叶わず。舐めててすみません。めちゃくちゃ辛かったです。
ゴール地点では無料でご飯食べることができ、メダルと完走ジャージをゲット!
レース終わって
体のダメージは今年1番だったかもしれません。特に右足に特大のマメが出来ており、歩くのが辛い感じでした。長く急な下りで踏ん張りすぎたのか。今後は足のケアを色々試していきたいです。
ゴールしてからホテルで就寝。結局いつも通り朝起きると、マッサージへ。タイのマッサージは安くてオススメです。
夜はLuc+さんのアフターパーティーを楽しんで、翌朝帰路につきました。
ちなみにトリッパーズメンバーは全員完走!素晴らしい!
タイはまた行きたい
レースはきつかったけれど、2、3日するとまた走りたいなって思うのはトレイルあるあるだと思います。今回もその典型でした。振り返るとすごく楽しかったです。トレイルも基本的にはとても整備されており、メジャー大会だけあって配慮が行き届いていました。
チェンマイは初めて来ましたが、食べ物も美味しく、物価もそれほど高くはないし、かなり過ごしやすかったです。横断歩道がなかなか無いので、道を横断する時はヒヤヒヤしますけど。
そんな感じで私の初海外レースはとても満足度が高いものになりました!
色んな人に感謝です!
プロフィール
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Trippersのトレイルランニングチーム。
走力を上げる事を目指すのではなく、月に一回みんなで山を楽しむというスタンスで活動しています。
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