富士登山競走(山頂コース)を走ってきたよ 《長部 恭輔》
昨年ついに5合目野郎(5合目コースを卒業できていない人の仲間内での総称)を卒業した長部です。無事0時関門(今年はCOVID-19の影響も終わり結構早くに定員に達した模様)もクリアし、満を持して山頂コースに挑戦してきました。
<コース概要>
皆さんご存じの通り、日本一くだらない(下らない)レース。
今年は山頂コースなので、富士吉田市役所~吉田口登山道~山頂に至る距離約21キロ、累積標高約3000メートルとなります。
<山頂コースに向けた練習>
トレッドミルで傾斜つけてやれっていう練習もよく見かけますが、トレッドミルをやりに行くのが面倒(笑)であり、東京の高尾山の裏側と言うか奥の日影林道(距離約4キロ、平均傾斜9%位、最大傾斜は15%位?)を走るという事をやりました。と言っても直前1か月で週1~2で、基本はジョグとトラックでの閾値走でした。
<目標とレース戦略>
山頂コースはA~Eブロックに分けられるのですが、昨年の5合目コースの結果(詳しくは前回のブログを参照ください。)から、Cブロックスタート。今年は魔の6月(例年の6月頃にどこかが痛む)が訪れることなく経過、それなりに走るもいまいち調子は上がらない。スタート前の自分のスペックは、4月の霞ヶ浦マラソンでハーフで失速その後苦しんだ3時間26分。7月の登山競走直前、真夏の5000mTTで18’27という状況。これらからサブ4(4時間切り)を目標にタイムテーブルをざっくり作りました。
①スタート~馬返し 60分
(前回5合目コース:スタート~浅間神社15分→中の茶屋39分→馬返し65分で通過。馬返し手前で歩いたのでそこを頑張れば60分行けるとの計算で)
②馬返し~5合目(佐藤小屋)60分(前回5合目:当時のスペックでおよそ57分で通過していたので余裕のある設定)
5合目までで120分
③5合目~山頂(ゴール)120分
5合目から山頂までは約6キロなのでキロ20分を目安に進む計算で
渋滞するから馬返しまで頑張ってなるべく前に位置を取るなんて色々なブログで書かれていたりしますが、自分的には最近のレースで足が終わって後半地獄を見るのはもう嫌だったので全体的に余力を持って周りのペースと自分の目標とするペースがかけ離れていない所を進むことを選びました。
給水所は
・浅間神社:水
・中の茶屋:水、タブレット、レモン
・馬返し :水、タブレット、レモン
・三合目 :水、バナナ、レモン
・五合目 :水、タブレット、バナナ、レモン、パン
・六合目(安全指導センター):水
・七合目(花小屋):水
・八合目(太子館):水
・八合目(白雲荘):水
・八合五勺(御来光館):水
・山頂ゴール:水
と豊富にあり、昨年と違い例年通りにプラカップでの提供となっていたので今回はハンドボトルは持たずに給水所で必ず水を取る方針に、また補給食は1時間にひとつとる計算で予備含めて4本。気温が高い予報であったので塩系のタブレットは30~40分程度に1個取るように8粒持ちました。
レースレポを書いていたらそこそこ長くなったので、
先に結果をどん!
4時間10分46秒
はい、サブ4ならず!、
では、どんなレースだったか?読み飛ばして、まとめからでもどうぞ
<レースレポ>
①スタート~馬返し
前日はスタートまで徒歩10分程度の仲間のおばあちゃんの家にお世話になり大変ありがたかった(食事も提供してくれて本当によくしてくれて感謝しきれないくらいでした。)今回も仲間とともにスタートラインに立つ。前回と違い緊張はないが、果たして完走できるのか?の不安はある。Trippers Running Club(TRC)メンバーも同じCブロックだったので談笑。共にスタートラインに!A,Bブロックにはおよそ600人。Cブロックにはおよそ300人。Cブロック中盤の位置についた。市長やらのありがたい言葉のあと、前回はCOVID‐19の影響で無言のエイエイオー!だったが、声出しのエイエイオーからの7:00に号砲!一緒にスタートした仲間とはすぐにバラバラに(笑)
さすがに制限の無い登山競走は、人数が多い!走りにくい!浅間神社の手前の曲がるところまでは隙間をぬって追い越す感じだった。そして今年は暑い!浅間神社までは日影はないのでとにかく暑い!浅間神社手前で仲間と再会(笑)エールを送り合い切磋琢磨でしばらく進む。ここまでキロ5を微妙に切るペース。浅間神社を越えると日影が増え暑さを感じにくくなるも発汗量は減らない…中の茶屋まで向かうルートは次第に斜度が上がってくる、ここまでのペースを無理に維持せずに無理のないペースで淡々ときざむ。中の茶屋だったか盛大に水をかけてくるボランティアの人に癒しをもらう。この先、馬返しまでが頑張りどころ、TRCのメンバーにここで追いつきエールを送り合い先を行く。その後も今年は歩くことなく馬返しまで到着。周りのぺースも追い抜くことはあっても追い抜かれることはなく丁度いい感じ。
馬返し通過 1時間1分38秒 予定より約2分遅い…が余裕あり
②馬返し~5合目
トレイルパート突入。このパートは平坦の瞬間のみを走るとし歩いて進む。頑張って走ってくるランナーに抜かれるも自身は淡々と登る。ここで想定外の事が起きる。なんと靴の中で足が滑りソックスがどんどん脱げていく…少し大きめのシューズ、滑り止めの無いソックス、ここまでロード区間での大量の汗のトリプルコンボでの現象か?!あまりのも不快だったためシューズを脱ぎしっかりと直すためにタイムロス…する事2回…3合目のエイドは地元?のボーイスカウト達がボランティアしていたかな?一生懸命にやってくれてほほえましかったしありがたかった。途中ちゃんとしたビデオカメラを持って上っている方を見かけて声をかけると某TV局のyouは何しになんちゃらの撮影らしい。取れ高ゼロです!と笑いながら登っていた。ともかく、タイムロスもあったが追い抜けるタイミングもそこそこあったがペースを保って登って行った。
5合目通過 2時間56秒 まだ予定より微妙に遅い!…が余裕あり
③5合目~8合目関門
ジェルを1個補給(レースにおいて1個目)し、登山パートというべき未知のゾーンに入っていく。ここでヘルメットを装着。ヘルメットは個人では準備せず大会の貸し出しを使用。たくさん並べてあり特に渋滞することもなくサクッと受け取ることができた。6合目過ぎまではひたすらなつづら折りと砂礫ゾーンで登りにくい!つづら折りの端はコンクリートで舗装されている箇所もあったので足を温存すべく滑落に気を付けて積極的に登りやすいところを進む。抜くことはあっても抜かれることなく進むも、またしてもソックス脱げる案件が発生…直す間にどんどん抜かれる…7合目付近で砂礫ゾーンも終わり次は岩場ゾーンに突入。ここでは積極的に手も使い足への負担を減らす。手袋を持ってこなかったがまぁ何とかなった。
靴下直しのタイムロスか、追い抜いた人に追い抜かれこの辺りは前の人とのペースが合わなくなるもなかなか抜かせずペースも上がらない。経験の差なのか積極性の問題なのかするすると追い抜く人もいて悶々としながら足を進める。金曜日の9時台という時間帯のせいか登山客もそこまで多くはなく、多くの人が道をあけてくれたり、応援してくれたりと大変頭が下がる思いで登らせてもらった。
8合目関門通過 3時間37分39秒 あれっ?約4キロ進むのに1時間37分もかかってるぞ?想定ペースから大幅に遅れる…
④8合目関門~ゴール
朝ご飯をしっかり食べたせいか全然お腹はすいてないが、ジェルを1個補給して最後の登りに挑む。頂上を見上げれば鳥居が2つ。9合目付近と頂上だ!だがまだまだ遠い…高度のせいか疲れなのか胃の調子が良くないが水分はとれるし残り約1キロと気持ちを入れる。頑張って頂上を目指す小学生と思しき子に応援をもらい元気が出る。8合目関門過ぎるとまた砂礫も始まり、前方を登る疲れ果てている人を追い抜くに苦戦しつつ9合目付近鳥居に到着!
あとはもうゴールするだけ!岩場を這いつくばり気合で登っていく、呼吸がつらいというよりも胃がつらい、ペース上げるとリバースしそう。
なんて考えているうちに山頂鳥居もだんだん近くなってきて…
鳥居通過!折り返してフィニッシュ!
山頂 4時間10分46秒 サブ4ならず!!
<まとめ>
全体的に無理して前に行かない!という余力のある戦略で挑んだレースでしたが、完走を目指すという点においては間違いはなかったと思います。ただタイムを目指すには、5合目すぎれば走れないし、やはり5合目まで頑張るは正しいと思いました。正しいというのは、5合目を過ぎても追い越せるタイミングはたくさんあります。しかし斜度や足場の悪さで追い越すのに必要以上に体力を消耗します。なので、追い抜くという工程がなるべくないところを進んだ方が楽ということです。(それを渋滞回避を言う?)登りめちゃめちゃ得意だぜ!って人には当てはまりませんが。なので今回の自分の場合、馬返しから5合目区間は、ほぼ歩きで余力あったのでもっと前に行かないといけなかったなぁ感じています。しかし今回の一番の誤算はシューズでした。フィット感大事。あんなにシューズの中で足ってずれるんだって感心しちゃいました。そして走っていてソックスが脱げてくるとか初めてでした…最近はソックスもなんでもいいや派だったんですが、もしかしたら滑り止めついているタイプだったら大丈夫だったかもなんて心理になっています。足元の装備も慎重に!
富士登山競争(山頂コース)は、景色といえば赤茶けた砂礫と岩、前方を走る人のお尻とまったく、くだらない、下らないレースではありましたwwwただ、日本一の称号をもつ山に駆け上がったという達成感は半端ない大会でした!また来年も出ると思います!
あっ、登ったといえば当然下山が待っています。実は登頂よりも下山のほうがつらかったです…上で何かしら水分を持って降りることを推奨します。頂上で飲み物ケチったら水分欲しくて死にそうでした。
<装備と補給食>
頭:patagonia/Duckbill Cap
シャツ:無印良品/速乾Tシャツ
インナーシャツ:MILLET/DRYNAMIC MESH NS CREW
パンツ:patagonia/Strider Pro Shorts 7inch
アームカバー:R×L/SEAMLESS ARM COVER
靴下:Drymax / LT Trail Run
シューズ:adidas/ adizero takumi8
時計:garmin / Forerunner 955
補給食:セブンプレミアム/レモンわらび餅×3
Ajinomoto/アミノバイタルショット×2
ミドリ安全/塩熱サプリ ソーダ味 8粒
登山道に入ると運動量落ちて汗冷え防止にミレーのアミアミを着ました。アームカバーは日焼け対策と防寒。補給食は、朝食を大きめおにぎり2つとみそ汁をとっておなかがすかなかったのでそれぞれ1個ずつしか食べませんでした。それと小銭をもっていきましたが何も買いませんでした。それが徒に…
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