OSJ ONTAKE100 2023《小林 遼志》
7/15~7/16に長野県木曽郡王滝村・上松町で開催されたOSJ ONTAKE100に参加しました。
カテゴリは100kmと100mileがあり、100kmの部を14時間以内に完走すると100mileの出場資格が得られます。
100kmは2017に1回、100mileは2019、2022に続き今回で3回目の出場です。

コース概要
【100km】
距離:約109km
累積標高:約2,600m
制限時間:20時間
スタート時間:7/16(日)0:00
【100mile】
距離:約163km
累積標高:約4,000m
制限時間:24時間
スタート時間:7/15(土)20:00
コースは毎年少しずつ違いますが前回2022年に大幅にリニューアルされ、今回は去年と似た(少し違う)100kmは上松エリア1周+滝越エリア1周、100mileは上松エリア2周+滝越エリア1周と、会場の松原スポーツ公園を起点として何度も戻ってくるコースでした。
ちなみに2019年までは1周で100kmのコースを基本として100mileは20kmほどのループを途中で3回して距離を追加するようなコースレイアウトでした。
どちらのコースが好みかは人それぞれだと思いますが、運営面ではいまのように会場に何度も戻ってくるコースの方がやりやすそうな気がします。
目標&プラン
過去2回は5位と7位でしたが、今回も5位以内の総合入賞を目標としました。
ペース配分は去年に続きGarminのPacepro機能を使用しました。
去年はForerunner955を買ったばかりでPaceproを使いこなせていなかったので、計画のペースでは登りと下りが速すぎて着いていけず、フラットなところは遅いのでどんどん先行してしまってあまりアテになりませんでした。
今回はアップダウンのある林道でトレーニングするときからPaceproを使用して、より自分の特性に正確な計画を作れるよう準備しました。
計画は後半どんどんペースダウンするようなポジティブスプリットの19時間で作成し、後半垂れなければ計画より先行して18.5時間というレース展開を理想としました。

レースレポ
100mileはスタートが20時だが、会場についてもどうせ仮眠ができないので去年同様受付終了ギリギリの 17:00到着を目指して会場入り。
受付をしてのんびり準備をして、少し芝生でゴロゴロしたらあっという間にスタート時間。
前々回も前回も雨だったが今回は曇り空でのスタート。
途中少し降る予報だけど夜が明けてからは暑そう。


【スタート→CP1】
まずは心拍数を見ながら様子見。
1周目はウォーミングアップ!と自分に言い聞かせて抑えて進む。
最初のロードは5'30/km前後で走るが変に心拍数が高くなることもなく良い感じ。心地良いjog。
上りに入るとすぐに歩き、できるだけリラックスして進む。まわりの選手はしっかり走っていてどんどん抜かされていくがまだまだ長旅は始まったばかりなのでマイペースで。
上りは走れそうでも積極的に歩く。下りもできるだけ抑えて。
途中でペースが合ったふくしまトレイルランニングクラブのT田さんとしゃべりながら歩いたり走ったりしながらのんびり進む。
去年ロストした場所を確認する余裕もあり、想定通りの心拍数だけどPaceproで少しずつ計画より先行できていて良い感じ。
AS 2:40(計画2:45)
エイドでは焦らずに水を満タンにしてトイレに行く。やり忘れのないように。
補給も時計を見て計画通り。
ここからは長い上りと長い下りのきつい区間。できるだけ疲れないようにと気をつけて進むとやがて前回4位のHお兄さんに追いつく。
もしかしたら少しペースが速くなってるかも?と思い、そのままHお兄さんを抜かさずにしゃべりながら並走させてもらう。
もっと寡黙で怖い方かと思っていたけどとても気さくな方で色々お話に付き合ってもらいました。
上りはゆっくり全部走るHお兄さんに対して自分は走ったり歩いたり。
下りはHお兄さんはかなり抑えるとのことで、ちょっと速いかな?と思ったけど先に行かせてもらう。
途中雨が強くなって涼しかったけど動き続けられてるし結局レインウェアは最後まで着なかった。
ロードに出てからも脚は軽く良い感じで走れてる。
少しコースが短くなったとはいえ1周が終わっての疲労感は去年よりだいぶ良い気がする。
CP1 5:53:05(計画6:00)/ 14位(区間14位)
【CP1→CP2】
順位が全く分からないがスライド区間で前後に結構選手がいることが分かった。
2周目も無理せず進んで貯金が作れたら良いな、などと考えてロードを気持ち良く走っていると前方のライトがどんどん近づいてきた。
よくロングレースで一緒になるO本さんだ。
O本さんは結構抑えているように見えたが、自分も無理しているように感じなかったので少し会話して先行する。
上りに入ると1周目と同じように歩くが、さすがに1周目よりはしんどい。まあ60km走ってるしこんなもんだろうと思いそのままのペースで進む。
ここまで他の選手にはたまにしか遭遇しなかったけれどだんだん100kの選手に追いつき始めた。
途中で優勝争いに絡むと思っていたKOUMIチャンプのS川さんが立ち止まっていた。あまり詳しく聞けなかったが辞めちゃいそうな雰囲気。大丈夫かな。
エイドにつくころには結構疲労を感じたけど時計を見るとまさかの1周目とほぼ同じペース。
飛ばしすぎとは思わず貯金ができて良い調子!と思ったがあまり補給をしたくない感じになってるな…
AS 8:40(計画8:55)

あまり無理しているつもりはなかったが、明るくなってきたのでライトもしまって100kの選手をどんどん拾っていく。
去年はこの辺でもうグロッキーになっていたけど今年はそれと比べてはるかに元気だ。いける。
長い下りを気持ち良く走ってロードに出ると一気に脚が重くなりしんどくなる…
あれ?やばい?
そういえば水は飲めるがジェルや固形物はもう口にしたくない感じになっていた。
ただ2周終わった時点で計画よりだいぶ速く、さらに去年のやられ具合よりはまだまだマシだと思っていたので去年のタイムは上回れそう。
エイドに入るときにちょうど出ていく100kのT橋さんとハイタッチ。
CP2 12:00:29(計画12:20)/ 7位(区間4位)
【CP2→CP3】
しんどいけど泣いても笑ってもあと1周。
ドロップバッグに入れておいたみかんゼリーを飲んでストックを取り出す。
さあ振り絞って進むぜ!とスタートするが、あれ?走れないぞ…それになんだか暑いな…
後で見てみたら去年は3周目は雨が降っていてレインウェアを着ていたようだ。それに比べて今年は晴天。暑い。
2周までは去年よりずっと元気だと思っていたが、いざ3周目をスタートしてみてなんだか去年よりしんどいような気がしてきた。
まあ貯金はたっぷりあるしポジティブスプリットで計画を組んであるのでなんとかなるだろうと考えたが、予想に反してみるみる貯金が減っていく。
それでもできるだけ貯金を減らさないように一生懸命進んでいるとやがてT橋さんに追いつき、しゃべりながら一緒に進む。
途中で100kで優勝争いをしつつも辞めてしまったM田さんが前から歩いてきた。挨拶したけどそのときはなぜここにM田さんがいるのか分からなくて少し混乱。
それにしても全然エイドにつかない…1周目が去年より短くなった分3周目が長くなったんだっけ確か。長くなったのはここか…全然つかない!暑い!疲れた!死ぬ!
WS 14:59(計画14:40)
やっとの思いでエイドに辿り着いて水をがぶがぶ飲むが、水以外の補給はもうできない。パイプ椅子に座り込んでぐったりする。
暑いので手拭いを水で濡らして首に巻いて歩く。ひたすら歩く。
順位とかタイムを気にするどころじゃない。ゴールまで辿り着けるのかこれ…
3周目に入ってかなりペースダウンしたが、3時間半ほど経過して初めて100mileの選手に抜かれる。こんなに遅いからガンガン抜かれるものと思っていたけどみんなきついんだろうな…
もしかしたらゆっくりでも進み続けてればそれほど順位が落ちないかも?と考え、それだけが心の支えとなって歩き続けた。バンバン抜かされてたら心が折れていたと思う。
ゆっくり進んでいるとさらにゆっくり進んでいる100kの水曜高尾練N山さんに追いついた。脚を痛めてしまったが全部歩いてでもゴールするそうだ。全然心が折れてない姿を見て、自分の方がまだほんのちょっと走れるのにこんなんで弱気になってどうするんだ!と気合いを入れ直す。
CP3 16:14(計画15:45) / 8位(区間16位)
【CP3→Finish】
ONTAKEいちのオアシス、水交園エイド。
素麺を食べてコーラを一気飲み!もっとコーラが飲みたい…!(一人1杯まで)
前々回はスイカがあったような気がする。スイカも食べたい!(今回はない)
ずっと補給ができなくてガス欠で走れなかったけど、ここでの素麺とコーラで少し元気が出た。
暑いし気持ち悪いけどたまに走ってまた歩くのを繰り返す。
ここからは2019年以前のコースでも通った区間。暑くてしんどいことをよく知っている。
それにしても今年は暑いし長い!毎年どんどん長くなってる気がする。
WS 17:31(計画16:45)
ヒーヒー言いながら脚を交互に動かしてやっと最後のエイドに到着すると、とっくにゴールしたと思っていた一緒に行った100kのTさんがいた。脚を痛めて全歩きになったとのこと。
みんなそれぞれきつい状況でもゴールを目指して頑張ってるんだな。
接地のたびに足裏に痛みが走るし胃が痛いし気持ち悪いし頭もクラクラするし今すぐにでも辞めたい!と思いながらひたすら脚を交互に動かす。
長い最後の林道をふらふら下っていると2周目の最初で抜かしたO本さんが猛スピードで追いついてきた。当然追うことなどできず、ここであんなに走れるのか…と呆然と見送った。無力…
いま何位か分からないけど3周目で2人しか抜かれていないので多分まだ10位前後のはず。
これ以上順位を落とすわけにはいかない!と必死に進んでたつもりだけど後でログを見たらアップダウンのあまりないロードで8'00/kmぐらいだった。
3周目は本当にしんどく、ゴールの瞬間はうまくいかなかった悔しさとかよりも、とにかくこのつらい状況からやっと解放されてほっとしたという気持ちしかなかった。
Finish 20:08:53(計画19:00) / 9位(区間24位)

まとめ
1.ONTAKEはOSJ最大のお祭り!
2.レースは本当に難しい
3.やっぱり悔しいな
装備
ザック:salomon / adv skin 5 set
頭:salomon / XA Compact Cap
シャツ:patagonia / capilene cool lightweight
ウエストバッグ:Innerfact / ウエストベルト
パンツ:uglow / SPEED AERO SHORT 5inch
靴下:Innerfact / 5本指ショート
シューズ:salomon / Pulsar Trail Pro
レインウェア:OMM / Halo Jacket + Kamleika Short
ストック:black diamond / Zポール distance(2011年ぐらいのやつ)
ライト:LEDLENSER / MT10
時計:garmin / Forerunner 955
心拍計:polar / verity sense
ゼッケンベルト:Trippers / くまちゃんオリジナルゼッケンベルト
手拭い:Trippers手拭い
補給

ジェル:MEDALIST ENERGY GEL、Mag-on gelee
ドリンク:マルトデキストリン+BCAA+電解質タブレット
固形:Power Bar POWERGEL SHOTS、すあま
その他:MAGMA、みかんゼリー(ドロップバッグ)

プロフィール

-
喫煙&運動不足の不健康な20代を過ごし、30歳を過ぎて走り始めました。
初トレイルランニングレースは2015年キタタン。
2017年におんたけウルトラトレイル100kを走ってOSJ沼にハマる(他のレースもたまに出ます)
足りないセンスは努力でカバーします。
OSJトレイルランニングレースシリーズ
2023年 4位
2022年 1位
2021年 2位
2020年 2位
2019年 4位
最新の投稿
01.小林 遼志2025.10.21OSJ KOUMI100 2025 《小林 遼志》
01.小林 遼志2025.10.02OSJ ONTAKE50 2025《小林 遼志》
01.小林 遼志2025.08.06OSJ ONTAKE100 2025《小林 遼志》
01.小林 遼志2025.06.19第4回 会津磐梯山ウルトラマラソン《小林 遼志》


