目指せ2度目のサイラー 8年ぶりの彩の国100mile 2026 《朝長拓也》
僕が初めて走った100マイルレースは2018年の彩の国でした。
初100マイルレース、初彩の国。ペーサーの寺さんにも助けてもらいながら会心のレースができ、「サイラー」の仲間入りを果たしました。
(当時のブログはこちら➡トレニックワールド彩の国100マイル走ってきました!)
それから8年。
コースはさらに厳しくなり、全国から強い選手が集まる大会へと成長しました。そんな彩の国を見ているうちに、自分がサイラーを名乗るには年月が経ち過ぎてしまったと感じていました。
というわけで2026年。8年ぶりに彩の国100mileへ挑戦し、サイラー免許の更新に行ってきました。(そんな免許はないけど)
コース概要
距離:162.7km (COROS実測 169.09km)
累積標高:10,310m (COROS実測 11,495m)
制限時間:35時間
スタート時間:5/16(土) 7:00
コース:NORTH 53.8km 獲得標高3,400m、SOUTH1 54.4km 獲得標高3,470m SOUTH2 54.5km 3,440m
年によって時計回りと反時計回りがあるが、2026年は2025年と同じ反時計回り。
以前走った2018年も反時計回りだった。
目標タイム
去年から怪我無くトレーニングを継続出来ていて、3,4月はNORTH、SOUTHそれぞれ試走もして、初めて月間走行距離が400kmを超えた。
痛いところもなく自分史上最高の状態。
ペースをうまくコントロールしてベストの走りが出来たら31時間。それが無理でも32時間切りを目標にしていた。
(今思えば31時間は現実的ではなかったと反省している・・・)
レース前
金曜日は飯能のマロウドインに前泊。駅から徒歩5分。宿代もほどほどで良かった。
補給食やドロップバックの準備をして22:00頃就寝。
4時起床。準備を整え5時に出発。5時20分の電車で5時40分頃に越生駅着。シャトルバスでサンピアへ向かった。
受付を済ませ、体育館に荷物を置いて、チームメンバーのねこさん、スタッフのヨコと写真を撮ったりしてからスタート地点に並んだ。



レース
START
NORTH
いつも通りゆっくりとスタート。
前の方に寺さんを発見。追い付いて一緒に走りたいがそのうち会えたらいいなと我慢してマイペースをキープ。
試走したから大体コースのイメージは出来ている。
登りは積極的に歩き、心拍数が140を超えないよう注意しながら進んだ。
タイムチャート通りにA1くぬぎむら体験交流館(14.3km地点)に到着。

トイレに寄り、焦らず補給をして出発。
A2:慈光寺(20.4km)も予定通りのタイムで通過。笠山への急登もあるが、まだ元気なので苦にはならない。
引き続き心拍と補給に注意をしながら進んだ。
途中私設エイドがあり、プールに入ったビキニ姿のお姉さんがシャワーで水をかけてくれていた。
迷ったがシャワーは通り過ぎ、エイドで水を補給。スナップエンドウが美味しかった!この区間は2時間以上かかるので私設エイドはありがたい。
A3:堂平キャンプ場(32.2km地点)にはスタッフのクマとヨッシーが応援に来てくれていて元気をもらった。エイドはスープパスタ等種類が豊富で美味しかった。


細かいアップダウンが続く。やや心拍が高いかなと思いつつもペースはタイムチャート通りで進んでいるのでそのままの調子で進みA4:刈場坂峠(39.3km)に到着。
(区間順位13位は早すぎた。)
刈場坂峠を過ぎて少し行くとチートリのネコさんに追い付いた。

飯森峠からは気持ちよく下ってサンピアまで。下りで楽しくなってオーバーペースになるクセがあるので慎重に下った。
Mt.TAKAO BASEの麻生さんに追い付いて一緒にサンピアまで走った。このあと麻生さんとは何度も会う事に。
(抑えたつもりだったが区間順位17位だったのでここも早すぎた。)

ニューサンピア埼玉おごせ(53.8km地点)/ 8:48:21 125位
予定から3分遅れでサンピアに到着。補給食を入れ替え、カレーやその他色々食べてトイレに行って10分で出発。
ここまではタイムチャート通りで順調。

SOUTH1
元気にスタートしたが少し食べ過ぎたのか走るとやや胃が重い。桂木観音までは食べるのをやめて胃を落ち着かせた。
ぼーっとしながら走っていたら分岐を見逃した。幸い後ろのランナーに声をかけてもらいすぐにコース復帰できてラッキーだった。
桂木観音を過ぎて胃が落ち着き調子が戻ってきたので、関八州への長い登りはペースが速くならない様に気を付けながら進んだ。
関八州から少し下ってCP7:高山不動(70.6km) に到着。東吾野までの長い下りは楽しくてついペースが上がってしまった。一旦ロードに出てから子ノ権現へ上り返す。子ノ権現から竹寺までは走れる区間も多くて割と好き。(区間順位12位。ここも速すぎた。)
快調に走っているとCP8:竹寺(81.1km地点)に到着。そしてついに寺さんを発見!

8年ぶりに一緒に走ろう!としばらく2人で走る。8年ぶりに彩の国を一緒に走れたのが嬉しくてペースが上がってしまった。
エモかった。エモランだった。今年エントリーした甲斐があった。
寺さんの登りが早くてこれ以上ついて行くのは危ないと思ってお別れ。お別れしたが寺さんともこのあと何度も会う事になった。
このあたりからペースが上がらなくなっていろんな選手と抜いたり抜かれたりを繰り返す。

CP9:kinoca (92.1km)で休憩。うどん美味しかった。グルランメンバーに応援してもらった。気づいたらタイムチャートから40分の遅れ。
31時間は無理だと悟った。粘れば32時間は行けるかも。
CP10:桂木観音 (103.2km)までひたすら細かいアップダウンが続く。
我慢しながらすすむ。ほぼ記憶がない。
桂木観音から身体が重いのを感じながらからサンピアまで走った。
A11:ニューサンピア埼玉おごせ(108.2km地点)20:12:13 / 35位
気付いたら1時間15分遅れていた。32時間も厳しそうだ。
シャツを着替えて、PRローション塗って、天狗バームを塗りなおした。シューズを履き替えるか迷ったが、気分転換も兼ねてソックスとセットでPRODIGIO PROへ履き替えた。やや時間がかかったがリフレッシュして3周目へ出発。
SOUTH2

空が明るくなってきてしばらくすると眠気に襲われた。ペースも落ちて抜かれる。
眠いまま進むよりも早めに寝た方が良いと判断して寝場所を探しながら進んだ。登りの手前にフラットなベンチがあったので10分仮眠。
少し回復したもののまだぼーっとしている感じでペースが安定しない。なんとか3度目の桂木観音に到着。CP12桂木観音 (116.4km)
チートリの忍ちゃんがスタッフをしていたので少し話した。
この時は何時間ペースなのかが全然わからなくなり、かなり弱気になっていてTrippersスタッフに34時間かかるかもと連絡した。

重い腰を上げて再び進んだ。関八州へ登り始めてもぼーっとした感じ。途中林道からトレイルに入る分岐を見落として進んでしまったが、またしても後ろのランナーに声を掛けてもらいコースに復帰。声を掛けてくれたのが去年の女性優勝の助川すみれ子さんだった。
去年助川さんは2周目より3周目のタイムが速いという驚異的な走りをしていて、マネ出来る気はしないが全体のタイムを参考にさせてもらっていた。
そんな話をしていたら目が覚めた。少し一緒に進んでみたが付いていけなくなり助川さんとはお別れ。でもこのあと何度か会う事になった。
疲れ切って関八州を登り切り、補給をとりつつ少し休憩。きついと休む口実に写真を撮る習性がある。

2度目の子ノ権現。水が1Lでは足りず茶屋で水とレモンスカッシュを購入。

その後何度か入違っていた麻生さんと再び合流して竹寺へ。
CP14:竹寺 (135.5km) エイドで少し長めに休憩した。2周目からはうどんが登場。竹寺からは1周目と違うコースへ。
細かいアップダウンを繰り返すこのあたりもキツイ。抜いたり抜かれたりを繰り返しつつ必死に前に進んだ。
一旦ロードに出てからの2度目の天覚山への激登り。何度か立ち止まりつつ進む。この登りが彩の国で一番きつい。

天覚山からはSOUTH1と同じコース。急な下りが堪える。エイドで前の東吾野駅の自販機で水を購入。冷えた水美味しい。
CP:15kinoca (146.6km) に到着。疲れてはいるが、胃は元気なのでうどんとロールパンサンドを3つ食べて再スタート。


SOUTH1同様にここから桂木観音が長いし辛い。
しばらく進むとまた睡魔に襲われた。眠い・・・。キツい・・・。コース脇に座り込んで一瞬目を閉じた。すぐに後続のランナーが来て目を開けた。まだ眠いがとりあえずLINEをチェックしてみようとスマホを確認。
すると妻から『着きました』とメッセージが入っていた。
途中で遅れるって連絡していたのに到着早いな!これ以上遅れて待たせる訳にはいかない!と一気に覚醒して走り出す。
疲労感も吹き飛び一気にペースアップした。何人か抜いてさらに前を追っていると途中何度も会っていた麻生さん寺さん小西さんがパックで走っていて追いついた。
もう会えないと思っていた。『お待たせ!』とよく分からない声掛けて合流。前に行くかと聞かれ、また潰れて追いつかれそうだなとも思ったが行けるとこまで行こうとそのまま前に出てペースを上げた。

途中の私設エイドでタイミングよく氷水をもらった。冷たい水が一番おいしい。ここはエイド間が長いので本当にありがたい。
楽しく走っていたが鼻曲り山の下りでバランスを崩して手をついた時にグローブが破けて手のひらから出血した。
グローブをしてなかったらかなり深い傷になってタイムロスしていた可能性が高い。やはりグローブは大切。
覚醒してから10位くらい順位を上げてCP:16桂木観音 (157.7km) に到着。
手繋ぎゴールするのに手の平から血が出ていたら嫌だろうなと思って急いで傷の処置をした。
ここまで来たらもう最後まで潰れないでいける。
登りも下りもとにかく全力で走った。最高だ。無心で追い込んで走るこの感じがたまらない。
ロードに出てから残り3km。必死に走った。5'40/kmペース。160km走ったあとでこのペースなら上出来だ。
サンピアに戻ると家族が待っていてくれて、娘2人と手を繋いでゴール!

FINISH 32:50:45 25位 出走369名 完走92名 完走率24.9%
31時間にはかすりもせず、32時間にも遠く及ばず。途中34時間位かかるかと思ったが、なんとか33時間は切った。最後持ち直して楽しく走れたのは良かった。
あと、子供たちが汗臭い父と手をつないでくれてよかった笑
| タイム | 区間タイム | 総合順位 | 区間順位 | |
| スタート ニューサンピア | 00:00:00 | |||
| CP1くぬぎむら (14.3km) | 2:16:41 | 2:16:41 | 158 | 158 |
| CP2慈光寺(20.4km) | 3:19:32 | 1:02:51 | 190 | 85 |
| CP3堂平キャンプ場(32.2km) | 5:47:06 | 2:27:34 | 172 | 66 |
| CP4刈場坂(39.3km) | 6:55:58 | 1:08:52 | 125 | 13 |
| CP5ニューサンピアIN(53.8km) | 8:48:21 | 1:52:23 | 97 | 17 |
| CP5ニューサンピアOUT(53.8km) | 9:00:29 | 0:12:08 | 95 | 49 |
| CP6桂木観音 (62.0km) | 10:19:12 | 1:47:02 | 81 | 22 |
| CP7高山不動(70.6km) | 12:06:14 | 1:47:02 | 77 | 40 |
| CP8竹寺 (81.1km) | 14:11:08 | 2:04:54 | 49 | 12 |
| CP9kinoca (92.1km) | 16:40:33 | 2:29:25 | 39 | 35 |
| CP10桂木観音 (103.2km) | 19:14:53 | 2:34:20 | 37 | 26 |
| CP11ニューサンピアIN (108.2km) | 20:12:13 | 0:57:20 | 35 | 61 |
| CP11ニューサンピアOUT (108.2km) | 20:34:29 | 0:22:16 | 38 | 74 |
| CP12桂木観音 (116.4km) | 22:22:27 | 1:47:58 | 41 | 86 |
| CP13高山不動 (125.0km) | 24:18:34 | 1:56:07 | 42 | 48 |
| CP14竹寺 (135.5km) | 26:43:50 | 2:25:16 | 35 | 42 |
| CP15kinoca (146.6km) | 29:27:37 | 2:43:47 | 35 | 46 |
| CP16桂木観音 (157.7km) | 32:08:30 | 2:40:53 | 26 | 24 |
| Finishニューサンピア (162.7km) | 32:50:45 | 0:42:15 | 25 | 7 |
・装備

バックパック:THE NORTH FACE / FUME 6 《軽くてシンプルで使いやすい》
フラスク:Nathan / イグソドローソフトフラスク2.0 532ml《ハンドボトルとしても使えてよい》 OSPRAY /ハイドローリックソフトフラスク500ml 《写真から変更。出し入れしやすいし、中身が減っても揺れなくて最高》
シューズ:1,2周 HOKA / SPEEDGOAT 7《クッション、グリップ、軽さ、安定感、どれも素晴らしい。気になるところがない》
3周 LA SPOLTIVA / PRODIGIO PRO 《気分転換も兼ねて履き替えた。SG7より安定性は落ちるので後半ダメージを負った足にはやや不安定に感じた》
レインウェア:上 HOKA / 下 TNF / STRIKE TRAIL PANTS 《未使用》
ウインドシェル: Trippers / Reach Windshell Hoody 3 《ザックの上から着られるので、ザックを下すことなく体温調整できて便利》
シャツ:1,2周 Teton Bros. / ELV1000 Non Sleeve 《ずっとさらっとしていて快適。暑い時期の定番》
3周 patagonia / Cap Cool Trail Team Trippers Tee
パンツ: Patagonia / Endless Run Shorts 《ここ数年レースはほぼこれ》
アンダーウェア:上 なし 《最近は暖かい時期は着ないことが多い》
下 finetrack / Dry Layer Cool Boxer 《薄くてスパッツの下でもたつかない》
アームカバー:なし
靴下:Smartwool / ハイク ターゲットクッション トレイルトレッカープリント クルー 《Smartwoolが好き》
頭:OUTDOOR RESEARCH / Swift Bugget Hut 《暑い時期はハットがいい気がしている》
手:UNWASTED / Adapt 《いつも手の保護で着用》
ライト:ヘッドライト Petzl / NAO RL ハンド LEDLENSER / MT-10 Black Edition 《定番の組み合わせ》
時計:COROS / APEX 4 《レース後の電池残量は20%。ナビゲーションを使うとバッテリーの減りが早くなるのは仕方ないか》
・補給食



写真から多少入れ替えたものの大体こんな感じのラインナップ。用意したのは1周約2000㎉。これ以外にカロリーメイト、グミ、パンなどを持った。デポにinゼリー×3個を用意して合計約7,000 ㎉。
今までより少しジェルを減らして、おにもち、カロリーメイト等、食べる系を増やした。摂取量はいつも通り、1時間200㎉+エイドでもなるべく食べる計画。
1,2周目はほぼ完食。3周目はジェルを半分残したが、エイドのご飯をしっかり食べた。
今回おにもちをレース初投入したが、全く甘くないけど300㎉あるのがよい。ALIVALで塩味を追加するのがおススメ。
水は1時間0.5L計算で飲んだ。2時間以上かかる区間は私設エイドで補給したり自販機、売店を利用した。冷えた水が最高においしかった。
・振り返り
・堂平(33km)~ニューサンピア(108km)のペースをもっと抑えるべきだった。
FTRでは80km~110㎞位でペースが上がってしまい最後持たなかったので気を付けていたが、早いタイミングでペースが上がってしまった。
・彩の国は8年前もエイドが充実していたのが記憶に残っていたが、今年も最高だった。
・完走するには ①前半ペースを抑える ②補給をしっかり ③低強度で長時間動き続ける練習と登る練習 が必要だと思う。
・大会会場、エイド、コース上、いろんなところで応援していただきありがとうございました!!



プロフィール

-
Trippers代表
トレイルランはショートからロングレースまでなんでも走ります。
時々フルマラソンも走ります。
OMMやオリエンテーリング等のナビゲーションスポーツも好きです。
最新の投稿
02.朝長 拓也2026年6月9日目指せ2度目のサイラー 8年ぶりの彩の国100mile 2026 《朝長拓也》
02.朝長 拓也2025年12月20日里山無限地獄を攻略せよ FTR100mile 2025 《朝長拓也》
02.朝長 拓也2025年11月11日8回目の日本山岳耐久レース【ハセツネCUP】2025 《朝長拓也》
02.朝長 拓也2025年9月16日神津島の天上山を走ってきた《朝長拓也》



