OSJ 会津磐梯山ウルトラマラソン《小林 遼志》

6/5に福島県耶麻郡で開催されたOSJ会津磐梯山ウルトラマラソンに参加しました。
今年新設された第一回大会で、珍しいOSJのロードのウルトラマラソンです(一部ダート有)
カテゴリは100kmと65kmがあり、100kmに参加しました。
5/22の野辺山ウルトラ42k、5/29の奥久慈トレイル50kに続き3週連続のレースになってしまいました。

・コース概要
【65km】
距離:約65km
累積標高:約900m↑/約1,200m↓
制限時間:11時間
スタート時間:6/5(日)9:00

【100km】
距離:約98km
累積標高:約1,600m
制限時間:15時間
スタート時間:6/5(日)5:00

・目標&プラン
ロードの100kmは野辺山ウルトラマラソンしか走ったことがなく、累積標高がこのレースの1.5倍ほどあり持ちタイムが9:07です。
野辺山よりは累積標高が少ない=速く走れるであろうこと、前々週と前週の疲労が少なからず残っているであろうことを考え、9時間を目標にしました。
エントリーリストを見てもトレイルランニングの大会で名前を見る明らかに速いと分かっている選手は数人しかおらず、9時間で走れればそこそこの順位(総合入賞に入るか入らないかぐらい)になるのでないかと期待していました。
また、ペース配分はGarminのPaceProという機能を使って計画を立てました。
僕が使用しているFenix5は対応していないのでレース中に手元で見ることはできませんが、Garmin Connect上で計画を立てることはできます。
事前に作成した計画の各エイド・関門の通過予定時刻を見てiPhoneの壁紙を作成し、レース中に確認できるようにしました。次のエイド、ウォーターステーション、チェックポイントまでの距離とコースのアップダウン、目標通過タイムを見ます。
100kmと考えると先が長くてそんなに走れないと弱気になってしまいますが、常に次のポイントを目標タイムでクリアすることを考えて走ります。

 

・レースレポ

朝は前週の奥久慈と同じぐらいでおそらく10℃前後。肌寒くて走るにはちょうど良い感じ。
奥久慈はみるみる気温が上がって30℃以上になってしまったけど今日はそれよりはマシな予報。

【スタート→CP1】

スタートしてすぐはみんな様子を見ているのか誰も飛び出さない。トレイルのレースだとガンガン飛び出すのに雰囲気が全然違う。
今日はロードなので渋滞なども一切ないし、周りがどんなペースだろうと淡々と自分のラップを刻むだけ。
一定のペースで走っているが1kmいかないぐらいでだんだんばらけてきて多分15番手ぐらい。
市街地を抜けてあっという間に開放感のある田園風景。こういう景色大好き。

だんだんゆるやかな登りがでてきて11kmのエイドを過ぎてちょっと進んだあたりから急に傾斜がきつくなる。きたきた。
平坦なところは4'45/km前後と決めていたが上りはしんどすぎないペースで。下りも脚を使ってしまうので飛ばしすぎない。
上りはさすがに汗が出てくるけどまだ気温も上がってないし暑くてしんどいという感じはしない。
この感じでいけるところまで、できれば最後まで進みたいけど果たして…

(photo by すがまつさん)

一旦ゆるやかになり磐梯吾妻レークラインに入るとまた急な上り。中津川渓谷のエイドでトイレと補給をしたら小野川湖の方へ下っていく。
このあたりで日差しが気になって少し暑く感じるようになったし、脚もだいぶ疲れてきた。まだ1/3ぐらいしか走ってないのにまずいかも?
やがて65kmのスタート地点である第1関門に到着。

CP1 2:47:07(計画2:57) / 13位(区間13位)

【CP1→CP2】

水分をしっかり補給して手持ちのフラスクも満タンにして出発。
やっぱりもう脚が重くなってきているし暑さも気になる。
ここから一旦往路と合流して知り合いのランナーと声を掛け合いながら磐梯山ゴールドラインへ。
マップを見て上りだということは分かっていたけど、脚が疲れていることもあり想像以上にきつい…
ここまでは全部走っていたが早くも歩いてしまう。
ここで何人か抜かれたかな?皆しっかり走ってて強い。
上り切ったところに磐梯山の登山口があり、ずいぶん前の夏休みに東北地方の百名山を回った時に車で来たのを思い出す。懐かしい。今日は自分の脚で走ってきた。
さあここからは下りだ。
下りで飛ばすと脚を使ってしまい後でひどい目に合うので飛ばしすぎないように気を付けながら、とはいえそこそこのスピードで攻める。
やがてロードから一瞬草地に入り、選手駐車場にもなっているアルツ磐梯エイドに到着。
ここでもトイレにいってしっかり補給をしてから出発。

(photo by 浅井さん)

CP2 4:28:09(計画4:43) / 13位(区間13位)

【CP2→CP3】

ここから後半戦だ。
今はまだしっかり走れてるけど結構しんどくなってきた。このペースがどこまで維持できるか…
エイドを出てすぐに小さい上りがあるが、その後はまたひたすら下り。
標高が下がるにつれだんだん暑くなってきた…
細い道をぐねぐね下って60kmぐらいだろうか?車通りの多い県道7号線に出たところで下りが終わり、直射日光とアスファルトの照り返しが一気に厳しくなりパタッと走れなくなってしまう。
この辺りまで近くを走っていた周りのランナーに置いて行かれてしまった。
フラットなロードなのでガンガン走らないといけないところなんだけど、しんどくて走ったり歩いたり。
この辺からきつすぎてあんまり覚えてないんだけど、林道みたいなところに入って結構アップダウンがあったような気がする。
ただとにかく暑さがしんどくて少し走っては歩いての繰り返し。こんな状態でゴールまで辿り着けるのか…
エイドにつく度に水をがぶ飲みするがジェルはもう飲みたくなくなってしまっている。
かなりペースが落ちたまま72km地点の天鏡閣エイドに辿り着き、このままでは時間がかかりすぎるので気持ち悪いけど意を決してカフェイン入りのジェルをコーラで流し込む!
なんとか吐き出さずに飲めた。
水もがぶがぶ飲んでふらふらと出発。
この辺りもよく覚えていないけどしばらくボーっとしながら走っていると60km辺りで置いて行かれた選手達の背中が見えてきた。
あれ?あんなに歩いたのにこれだけしか離れてないの?もしかしてみんなやられてる?
ジェルのおかげかカフェインのおかげか気持ちの問題なのか、急にまた走れるようになってきた。
海沿いの暑いサイクリングロードをひたすら前のランナー達についていく。
やがてロードに出て北上。
もうずっと暑いしさすがにへとへと。
15時になるとライトチェックがある82kmの第三関門に12時前に到着。
あんなに歩いたのにまだ計画に余裕がある!

CP3 6:52:14(計画7:14) / 8位(区間7位)

【CP3→CP4】

この後もずっと暑くて、上りはもう全然走れなくなっていた。
しばらく3人パックで走っていたが1人はあっという間に見えなくなってしまった(この選手は7位でゴール)
もう1人にも着いていけなくなりとうとうひとりぼっちに。
そういえば途中からgarminの挙動が怪しくてたまにフリーズしていたけれど、87km地点ぐらいで止まったままとうとう動かなくなってしまった。どのボタンを押しても反応なし。残りの距離もペースもよく分からなくなってしまった。

(結局強制リセットするしかなくてログは取れなかった…)

ここの区間が果てしなく長い。
前後の差も分からないし今何位かも分からないけど、スタート時に15位ぐらいでそこから抜いたり抜かれたりした人数を考えると10位前後か?
上りを走り続けるのはもう無理なので、ひたすらちょっと走ってちょっと歩いてを繰り返す。
やがて久しぶりに上りの先の方に歩いている選手を1人発見。
よしあの人のところまで頑張るぞ!
走って歩いてを繰り返して少しずつ差を縮めてやっと追いつき、抜かす。
追ってくる気配はない。ここが頑張りどころだ。できるだけ頑張って差を広げて姿が見えないところまで進む。

CP4 7:50:41(計画8:10) / 8位(区間9位)

【CP4→Finish】

やっとの思いで91km地点の最終関門に到着。
ヘロヘロだけど後ろは来てなさそう。
ここからはほとんど下り。
あとはもうがむしゃらに進むだけ。
ゼーハーゼーハー言いながら必死に飛ばして下り切るとゴール地点のカメリーナの建物が見えてきた。
ここがまたきつい…走っても走ってもなかなか近づいてこない。
前の選手は全然見えないのでもう順位を上げるのは無理そう。
たまに後ろを振り返りながら必死に進んで、最後の交差点を曲がるところで順位確定を確信。
途中あそこまでやられてたのによく粘ってここまで頑張ったと満足のゴール!

Finish 8:34:49(計画9:00) / 8位(区間10位)

・まとめ
1.途中で走れなくなっても最後まで諦めるな!
2.久しぶりのウルトラマラソンは楽しかった
3.眺めも良いし色んな雰囲気のところを通るのですごく楽しいコースでした

・装備
頭:salomon / XA Compact Cap
目:goodr / OGs A Ginger's Soul
シャツ:SAYSKY / blaze singlet
ウエストバッグ:Ultimate Direction / comfort belt
パンツ:MountainHardwear / Minthill Short Ruy
靴下:Innerfact / 5本指ショート
シューズ:Nike / Zoom Fly 3
時計:garmin / fenix5
ゼッケンベルト:Trippers / くまちゃんオリジナルゼッケンベルト

プロフィール

小林 遼志
小林 遼志
喫煙&運動不足の不健康な20代を過ごし、30歳を過ぎて走り始めました。
初トレイルランニングレースは2015年キタタン。
2017年におんたけウルトラトレイル100kを走ってOSJ沼にハマる(他のレースもたまに出ます)
足りないセンスは努力でカバーします。

OSJトレイルランニングレースシリーズ
2023年 4位
2022年 1位
2021年 2位
2020年 2位
2019年 4位